鉄道ホビダス

東急車輌製造形式の最近の記事

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TS-802
TS-802(M台車/モハ7204)
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)

 1967(昭和42)年に登場した東京急行電鉄7200系のM台車。前作の7000系は全電動車方式でパイオニア台車TS‐701が採用されたが、7200系ではパイオニア台車はT台車のみとなり、M台車には京王井の頭線3000系用のTS-801に続く軸ばね式のTS‐802を採用。基礎ブレーキ装置は踏面片押し。以後、ボルスタレス台車の登場まで東急の台車の標準的な形態となった。
 写真は大井川鐵道7200系が履くもの。
daitetsu7200.jpg
2月23日より営業運転を開始した大井川鐡道7200系(元十和田観光電鉄譲渡車)。 P:高橋一嘉

参考文献
『私鉄電車ガイドブック2 東武 東急 営団』東京工業大学鉄道研究部編(1978年 誠文堂新光社)
『復刻版 私鉄の車両4 東京急行電鉄』飯島 巖・宮田道一・井上広和(2002年 ネコ・パブリッシング)

2015.2.23作成

台車のさくいん
メーカーによる形式 鉄道事業者による形式
東京急行電鉄の台車

 
ts330b.jpg
TS-330B(3002)
軸距:1800mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

 2014年に登場した箱根登山鉄道3000形"アレグラ号"の台車。総合車輌製作所製。箱根登山鉄道25年ぶりの新型車として車体デザインを一新した3000形だが、台車は1000形"ベルニナ号"以来のTS-330系を踏襲。最小曲線半径30m、最急勾配80パーミルという特殊な路線条件に合わせて、軸距は1800mm、基礎ブレーキ装置は踏面両抱きのほか、保安ブレーキとして空気力によるレール圧着ブレーキを装備する。
ALLEGRA.jpg
箱根登山鉄道3000形:RailMagazine370号参照 2014.10.8 強羅(報道向け試乗会時) P:RM(高橋一嘉)

2014.10.29作成

台車のさくいん
メーカーによる形式 鉄道事業者による形式
箱根登山鉄道関連の台車 
TS-110A TS-330 TS-330A TS-330B NA-7

 
ts803.jpg
TS-803(M台車/デハ5104)
軸距:2300㎜ 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね

 京王5070系(後の5100系)の台車交換用として製造されたもの。1963(昭和38)年、京王線の1500V昇圧ととも颯爽とデビュウした京王5000系は、4輌編成はカルダン駆動・空気ばね台車であったが、附属編成的役割の2輌編成(5070系)は当初、2700系から台車を流用していたため、吊り掛け駆動、コイルばね台車であった。
 TS−803は5070系Mc車が履いていたTS−101系の交換用として製造されたもの。ベローズ式の空気ばねが採用されたが、駆動方式は吊り掛け式のままで、軸距が2300mmと長い。1967(昭和42)年から交換が始まり、最終的には吊り掛け駆動の12輌(5071〜5082→5101〜5112)全てがこの台車となった。これら12輌は1988(昭和63)年までに全廃、伊予鉄道へ譲渡されているが、台車は軌間の違いからFS316(元小田急)やFS340(元東武)に交換されており、TS−803を見る事はできない。
ktr5104.jpg
晩年の5104+5854。 1986.10.29 若葉台検車区 P:RM

参考文献
RM LIBRARY146『京王5000系』鈴木 洋(2011年 ネコ・パブリッシング)
『復刻版 私鉄の車両17 京王帝都電鉄』
飯島 巖・森本富夫・荒川好夫(2002年 ネコ・パブリッシング)

2012.1.31作成

LINK 京王電鉄

 
660:TS309
TS-309(3301)
軸距:1400mm 車輪径::610mm
軸箱支持:円筒ゴム 枕ばね:コイルばね

 1958(昭和33)年に登場した札幌市電330形用として製作された台車。独特の形状の台車枠に低床化のため610mmの小径車輪を組み合わせている。軸ばねにゴムを用いているのは当時の京急1000形東急6000系などに通じるものと言えようか。ちなみに前年登場の320形用に製造されたTS-305はかなり珍なる台車だがそれはまた別の機会に。
 写真は330形の更新車である3300形が履いているもの。
sapporo3300.jpg
2010.8 幌南小学校前 P:高橋一嘉

札幌市交通局3300形:RailMagazine177号参照

2011.12.20作成

LINK
路面電車
札幌市電 ブリル79E改 TS-309 N-104 N-104T

 
577:TS-1017
TS-1017(M台車)

578:TS-1018
TS-1018(T台車)
軸距:2200mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸梁式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
 京王8000系のうち、平成10年度の増備車から採用された台車で、2000年に登場した9000系でも引き続き採用されている。京王線系統の量産形式としては初のボルスタレス台車で、基礎ブレーキ装置はユニットブレーキによる踏面片押し。M台車の駆動方式はWN。
 写真は9000系のもの。
A commuter train of Keio Electric Railway, 9000 series. A 2001 debut.
京王電鉄9000系:RailMagazine210号参照 2000.12.25 若葉台検車区 P:RM

2010.1.22作成

LINK これまでに収録した京王電鉄関連の台車

 
514:PIII-709
TS-709(M台車/6109)

515:PIII-710
TS-710(T台車/6859)
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:ゴムブッシュ(軸箱梁) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)

 1970(昭和45)年に登場した南海電気鉄道6100系電車の台車。米国バッド社との技術提携により誕生した東急車輛製パイオニアIII(PIII)台車のなかでは最後期の作品にあたる。
PIII-709
停車中の6109のTS-709を道路から見る。基礎ブレーキ装置は言うまでもなくMTともディスクブレーキである。同じPIIIでも、TS-701と見比べると、台車枠の形状やボルスタアンカの高さ、ブレーキユニットの取り付け位置など、その変化が判ろう。
6100 series trains of Nankai Electric Railway. A 1970 debut.
台車の交換による6300系への改造が決まり、パイオニアIII台車装備車としてのさよなら運転が行われた6100系。これで大手私鉄からパイオニアIII台車は全て姿を消した。 P:高橋一嘉

参考文献:『私鉄電車ガイドブック7』東京工業大学鉄道研究部編(1978年 誠文堂新光社)

LINK これまでに収録した南海電気鉄道関連の台車

2009.7.9作成

 
474:TS-907
TS-907(M台車)
軸距:2450㎜ 車輪:910㎜ 軌間:1067mm
軸箱支持:ロールゴム式 枕ばね:空気ばね

475:TS-908
TS-908(T台車)
軸距:2100㎜ 車輪:860㎜ 軌間:1067mm
軸箱支持:ロールゴム式 枕ばね:空気ばね

 1993年1月に就役した相模鉄道9000系電車の台車。個性的な意匠の車体に対して台車は直角カルダン駆動、外付式ディスクブレーキと相鉄伝統の技術を継承している。
9000 series trains of Sagami Railway. A 1993 debut.
相模鉄道9000系:RailMagaizne119号参照 1993.1.28 厚木 P:RM

LINK これまでに収録した相模鉄道関連の台車

 
466:TS-307
TS-307(モハ821)
軸距:2100mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸箱守(ウイングばね) 枕ばね:コイルばね

 1957(昭和32)年に登場した京王井の頭線初のカルダン駆動車1000系用として製造された台車。1961(昭和36)年の増備車ではTS-307Aに区分されている。1000系は1984(昭和59)年に全廃されたが、台車のみが伊予鉄道に譲渡され、京王線2010系の車体と組み合わされてモハ810・820形となった。写真は伊予鉄モハ821のもの。
 モハ820形は伊予鉄では2010年に引退したが、一部は銚子電鉄に譲渡されている。
The 820 type train of Iyo Railway.
2005.10.16 横河原 P:高橋一嘉

参考文献:『私鉄電車ガイドブック3 西武・京王・小田急・東京モノレール』東京工業大学鉄道研究部編(1978年 誠文堂新光社)

2009.1.22作成 2011.2.23更新

LINK
これまでに収録した伊予鉄道関連の台車
これまでに収録した京王電鉄関連の台車
これまでに収録した銚子電鉄関連の台車
雨宮板台枠改 FS316 TS-307 TS-321A NA-318T

 
464:TS-1014A
TS-1014A(M台車/1021)

465:TS-1015A
TS-1015A(T台車/1721)
軸距:2100mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸梁式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
 京王電鉄井の頭線1000系のうち、2002年登場の3次車以降が履く形式。M台車の駆動方式はWN。1〜2次車の履くTS-1014/TS-1015に比べ、基礎ブレーキ装置にユニットブレーキが採用されている。
 写真は久々の増備となった5次車(2008年登場)のもの。
1000 series trains of Keio electric railroad Inokasira Line.
2008.11.26 富士見ヶ丘検車区 P:RM(K)
京王電鉄1000系:RailMagazine150号参照
京王電鉄1000系5次車:RailMagazine305号参照

2009.1.19作成

LINK これまでに収録した京王電鉄関連の台車

 
460:TS-809A
TS-809A(デワ631)
軸距:2200mm 車輪径:860mm 軌間:1372mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)
 京王電鉄6000系のM台車(T台車は形式:TS-810、軸距:2100mm)。このTS-809Aは界磁チョッパ制御、回生ブレーキを採用し複巻電動機を装備した2次車(1973年登場)以降のもので、前年登場の1次車は原形式のTS-809を履いた。写真は6000系改造のデワ600形が履くもの。
The inspection train of the Keio electric railroad, Dewa 600 type.
2008.10.30 高幡不動検車区 P:RM(K)

参考文献:
復刻版 私鉄の車両17 京王帝都電鉄
飯島 巖・森本富夫・荒川好夫(2002年 ネコ・パブリッシング)

2009.1.9作成

LINK:これまでに収録した京王電鉄関連の台車

 
459:TS-1035
TS-1035(クヤ911)
軸距:2200mm 車輪径:860mm 軌間:1372mm
軸箱支持:円筒積層ゴム式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
 2007年に登場した京王電鉄の総合高速検測車クヤ900形「DAX」の台車。光式レール検出器を搭載するための測定枠を装備。軸箱支持は京王では唯一の円筒積層ゴム式である。基礎ブレーキ装置はユニットブレーキによる踏面片押し。
KUYA-900 type [Dynamic Analytical eXpress] of Keio Electric Railway. 2007 production.
京王電鉄クヤ911:RailMagazine304号参照 2008.10.30 高幡不動検車区 P:RM(K)

2008.1.6作成

LINK:これまでに収録した京王電鉄関連の台車

 
420:TS-333
TS-333(端台車/サヤ7590)

421:TS-334
TS-334(中間台車/サヤ7590)
軸距:2300mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸箱守(ウイングばね
枕ばね:TS-333:空気ばね(ダイレクトマウント) TS-334:コイルばね(ダイレクトマウント)

 1998年に登場した東急電鉄の軌道検測車サヤ7590の台車。3台車方式で、いずれも測定機器の取り付け枠をばね下に組み込むため軸距は2300mmと長め。基礎ブレーキ装置はTS-333のみ踏面両抱きで、TS-334はブレーキ装置自体を装備しない。各台車に渦電流変位検出器、端台車にガードレール検出器、中間台車に光学式レール変位検出器を装備する。
A Tokyu SAYA7950 type track measurement car. A 1998 appearance.
東京急行電鉄サヤ7590:RailMagazine178号参照 1998年 長津田検車区 P:RM

これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車

2008.9.11作成

 
395:TS-330
TS-330(1004)
軸距:1800mm 車輪径:860mm 軌間:1435mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

 1981(昭和56)年に登場した箱根登山鉄道1000形"ベルニナ号"の台車。それまでの台車と同様、最小曲線半径30m、最急勾配80パーミルという特殊な路線条件に合わせて、軸距は1800mm、基礎ブレーキ装置は踏面両抱きのほか、保安ブレーキとして空気力によるレール圧着ブレーキを装備する。箱根登山鉄道としては初のカルダン駆動台車であり、その後の在来車の台車交換や新造車2000形でも同系のTS-330Aが使用されている。
1000 type [Bernina] of Hakone Tozan Railway. A 1981 debut.
創業120周年を記念してデビュー当時に近い塗装となった1000形。 2008.3.15 大平台 P:高橋一嘉

2008.6.9作成

参考文献
「箱根登山鉄道45年ぶりの新車1000形概説」山崎友三
(鉄道ピクトリアル389号所収/1981年 電気車研究会)

LINK
箱根登山鉄道関連の台車 
TS-110A TS-330 TS-330A TS-330B NA-7

 
394:TS-110A
TS-110A(モニ1)
軸距:1800mm 車輪径:864mm 軌間:1435mm
軸箱支持:軸箱守(ウイングばね) 枕ばね:コイルばね

 1975(昭和50)年に行われた箱根登山鉄道モハ3形114号の台車交換に際して製造された台車。駆動方式は吊り掛け式。原形式のTS-110はモハ1形の台車交換用。中央部にレール圧着ブレーキを装備するのは他の箱根登山鉄道の台車と同様である。
 114号は1997年に廃車、TS-110Aは電動貨車モニ1号に振り返られた。なお、モニ1号が1975(昭和50)年の登場時から履いていた台車は、114号の台車交換により発生したものであった。
MONI-1 type of Hakone Tozan Railway. A 1975 debut.
2006.3.5 強羅 P:高橋一嘉

2008.6.6作成

LINK
箱根登山鉄道関連の台車 
TS-110A TS-330 TS-330A TS-330B NA-7

 
370:TS-104
TS-104(キハ752)
軸距:2000mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸箱守(ウイングばね) 枕ばね:コイルばね

 1955(昭和30)年、小田急電鉄が国鉄御殿場線直通運転のため東急車輛で製作した特別準急用気動車キハ5000形の台車。日本の気動車で初めて20m級車体で2基エンジン車となったキハ5000形は、台車もまだ国鉄型気動車にはなかったコイルばね(オイルダンパ併用)の枕ばねを使用した独自設計の台車が組み合わせられた。
 キハ5000形は御殿場線電化により1969(昭和44)年に関東鉄道に譲渡されキハ751形となり、常総線で活躍したが1988(昭和63)年に廃車。写真は関東鉄道キハ752のもの。
A Kanto Railway 751 type diesel train. Former Odakyu Electric Railway 5000 type. I make my debut in 1955.
1985年 水海道 P:RM

参考文献
復刻版 私鉄の車両8 関東鉄道・鹿島鉄道・筑波鉄道
飯島 巌 森本富夫 諸河 久(2002年 ネコ・パブリッシング)

LINK
これまでに収録した小田急電鉄関連の台車

LINK
これまでに収録した関東鉄道・鹿島鉄道の台車
TS-102A TS-104 NA-6 NH38 NP120DFS210D) NP120TFS210DT) NP128D NP128T NF01HD NF01HT

2008.4.5作成

 
352:TS-823A
TS-823A(M台車) 写真:1992.3.6 高幡不動検車区 RM

353:TS-824
TS-824(T台車) 写真:1992.3.6 高幡不動検車区 RM

 TS-823/TS-824は1984(昭和59)年に登場した京王7000系で採用された台車。M台車とT台車で軸距が異なるのは6000系と同様。基礎ブレーキ装置は踏面両抱き。M台車の駆動方式はWNドライブ。1992年登場のVVVF制御車8000系にも受け継がれ、M台車はTS-823Aに区分された。
 写真は8000系のTS-823A/TS-824。
軸距:2200mm(M台車)/2100mm(T台車) 車輪径:860mm 軌間:1372mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)

A 8000 type commuter train of Keio Electric Railway. A 1992 appearance.
登場時の8000系。1999年増備分のみ後の9000系と同じ軸梁式のボルスタレス台車TS-1017/TS-1018に変更された。 京王帝都電鉄8000系:RailMagazine105号参照 2008.2.10作成

LINK
これまでに収録した京王電鉄関連の台車

 
337:TS-1006
TS-1006(M台車/デハ1251) 写真:1988.10.28 長津田検車区 RM

338:TS-1007
TS-1007(T台車/クハ1001) 写真:1988.10.28 長津田検車区 RM

 1988(昭和63)年に登場した東急1000系電車の台車。前作9000系のTS-1004/TS-1005によく似たボルスタレス台車だが、1000系は日比谷線直通のため9000系に比べ床面高さが45mm低く空気ばね取り付け部と軸ばねの寸法が異なる。基礎ブレーキ装置はM台車:踏面片押し、T台車:ディスクブレーキ(1軸2枚)。
軸距:2200mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)

1000 series trains of Tokyu Corporation. A 1988 appearance.
東急1000系:RailMagazine61号参照 2007.12.28作成

LINK
これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車

 
335:TS-831
TS-831(M台車/デハ7681) 写真:2007.12.1 雪が谷大塚 高橋一嘉

336:TS-839
TS-839(T台車/クハ7601) 写真:2007.12.1 雪が谷大塚 高橋一嘉

 東急7600系電車の台車。8000系列のTS-807系に準じたもので、M台車のTS-831は1986(昭和61)年の7600系誕生時に用意されたもの。基礎ブレーキ装置は踏面片押し。一方、T台車のTS-839はパイオニア台車TS-708から1993年に振り替えられたもので、基礎ブレーキ装置はディスクブレーキ。
TS-831:軸距:2200mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)

7600 series trains of Tokyu. Tamagawa / Ikegami line use. It is remodeled by 7200 series.
2007.12.25作成

参考文献
『歴代在籍車両竣功図集 1922〜1992』(東京急行電鉄)
「私鉄車両めぐり151 東京急行電鉄』荻原俊夫(『鉄道ピクトリアル600号』所収/1994年 電気車研究会)

これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車

 
324:TS-1019B
TS-1019B(M台車/デハ7201) 写真:2007.11.25 長津田検車区 RM(新)

325:TS-1020C
TS-1020C(T台車/クハ7301) 写真:2007.11.25 長津田検車区 RM(新)

 池上・多摩川線用として登場した東急7000系(二代目)の台車。初代はパイオニア台車の嚆矢であるTS-701を履いたが、二代目が履くのは3000系、5000系(二代目)と同じくTS-1019/1020系列を名乗る軸梁式ボルスタレス台車。牽引装置はZリンク式、基礎ブレーキ装置はMTともユニットブレーキによる踏面片押し、M台車に組み合わせられる駆動装置はTD継ぎ手による平行カルダンである。
軸距:2100mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸梁式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)

A commuter train for Tokyu Corporation Ikegami / Tamagawa lines, 7000 type (the second generation). A 2007 appearance.
2007.11.30作成

東急7000系については12月21日発売のRailMagazine293号でご紹介する予定です。

これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車

 
295:YS-M1
YS-M1(モハ3809) 写真:2002.7.21 十和田市 高橋一嘉

 1953(昭和28)年に誕生した東京急行電鉄デハ3800形電車の台車。前年に登場したクハ3850形3855〜のYS-T1に続いて登場した、東急車輛による独自設計の動台車第1号である。YS-T1と同じく鋳鋼製ながら似て非なる形状の台車枠を持ち、新たにトラックブレーキが採用されている。しかし、この当時すでにTS-301を履く5000形の製造が開始されており、デハ3800形はわずか2輌が製造されたに過ぎなかった。また、1953(昭和28)年2月に社名が東急横浜製作所から東急車輛製造に変更され、「YS」を形式に冠した台車はこの2種のみに終わり、以降は現在まで続く「TS」となった。
 デハ3800形は2輌とも1981(昭和56)年に十和田観光電鉄に譲渡されたが、2002年に引退した。写真はモハ3809(もと東急デハ3801)のもの。
軸距:2300mm 車輪径:910mm 軌間:1067mm
軸箱支持;軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

Towada Kanko Dentetsu MOHA-3800 type
写真:2002.7.21 三農校前-古里 高橋一嘉 2007.8.24作成

参考文献:
『東急電車形式集.3』(1997年 レイルロード
RM LIBRARY6 東急碑文谷工場ものがたり』関田克孝・宮田道一
(2000年 ネコ・パブリッシング)

LINK
これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車
これまでに収録した十和田観光電鉄関連の台車 YS-T1

 
288:TS-311
TS-311(デハ6001) 写真:1986.4.11 長津田検車区 RM

289:TS-315
TS-315(デハ6004桜木町方台車を歯車側から見る)
写真:1986.4.11 長津田検車区 RM

289:TS-315
TS-315(デハ6004渋谷方台車を主電動機側から見る)
写真:1986.4.11 長津田検車区 RM

 1台車に1個のモータで2軸を駆動することにより空転防止とコストダウンを狙った東急6000系の台車。東急6000系は1960(昭和35)年に2編成8輌が登場、電気機器が東洋電機製のAタイプは平行カルダン駆動のTS-311を、同じく東芝製のBタイプは直角カルダン駆動のTS-312を履いた。いずれも枕ばねは東急初の空気ばねを採用、基礎ブレーキ装置はドラムブレーキ、軸ばねには円筒ゴムを用いた。
 この結果を踏まえて翌年に登場したCタイプ3編成12輌では平行カルダン駆動が採用され、TS-311をベースとしたTS-315が組み合わされた。基礎ブレーキ装置は踏面両抱きに変更となり、後にTS-311、TS-312も踏面ブレーキに改造された。また3タイプとも、軸ばねには後にコイルばねが追加されている。
 6000系の製造は結局20輌で終了、1個モータ2軸駆動という方式は以降の車輌には採用されず、東急では6000系のみの試みに終わった(台車の画像はモノクロです)。
軸距:2000mm 車輪径:860mm 軌間1067mm (TS-315)
軸箱支持:円筒ゴム+コイルばね 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)

6000 commuter train series of TOKYU CORPORATION. A 1960 appearance.
晩年は7200系アルミ車とともにこどもの国線で運用されていた6005+6006。この編成は後に弘南鉄道に譲渡された。 2007.8.8作成

参考文献
『歴代在籍車両竣功図集 1922〜1992』(東京急行電鉄)
復刻版 私鉄の車両4 東京急行電鉄』飯島 巖・宮田道一・井上広和(2002年 ネコ・パブリッシング)

LINK これまでに収録した東急電鉄関連の台車

 
279:TS-807
TS-807(M台車/デハ8102) 写真:2007.6.23 等々力 高橋一嘉

280:TS-815F
TS-815F(T台車/クハ8002) 写真:2007.6.23 九品仏 高橋一嘉

 1969(昭和44)年に登場した東急8000系電車の台車。登場時は7200系と同じくM台車は軸ばね式、T台車はパイオニア台車であったが、のちにT台車も軸ばね式に交換されている。
 M台車のTS-807は軸距が前作7200系のTS-802に比べ100mm長い2200mm。基礎ブレーキ装置は踏面片押し。その後8500系、8090系でも派生形式が採用された。
 T台車は、登場時はパイオニア台車TS-708であったが、1990年から軸ばね式への台車交換が行われ、M台車とは逆に8500系、8090系で採用されたT台車TS-815系列のTS-815Fとなった。基礎ブレーキ装置は1軸2枚のディスクブレーキ(TS-708は7200系に転用)。写真はクハ8002の連結側のもので、塗油器を装備している。
軸距:2200mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)

8000 commuter train series of the Tokyu company of Tokyo. A 1969 appearance.
2007.6.30作成

参考文献
『歴代在籍車両竣功図集 1922〜1992』(東京急行電鉄)
復刻版 私鉄の車両4 東京急行電鉄』飯島 巖・宮田道一・井上広和
(2002年 ネコ・パブリッシング)

LINK
これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車

 
271:TS1033
TS-1033(M台車/デハ4201小田原方) 写真:2007.6.14 唐木田 RM(K)

272:TS1033A
TS-1033A(M台車/デハ4301小田原方) 写真:2007.6.14 唐木田 RM(K)

273:TS1034
TS-1034(T台車/サハ4451小田原方) 写真:2007.6.14 唐木田 RM(K)

274:TS1034A
TS-1034A(T台車/クハ4551小田原方) 写真:2007.6.14 唐木田 RM(K)

 2007年9月から営業運転を開始する予定の小田急電鉄4000形電車(二代目)の台車。ベースとなったJR東日本E233系のDT71/TR255系と同じく、軸梁式軸箱支持のボルスタレス台車だが、組み合わされる駆動装置はこれまでの小田急通勤車と同じくWNドライブで、主電動機も独自の全密閉形のもの(定格出力190kW)が採用されている。牽引装置は1本リンク式。基礎ブレーキ装置はユニットブレーキによる踏面片押しで、T台車のみ1軸2枚のディスクブレーキを併用する。なお、通勤車でのディスクブレーキの採用は初代4000形以来である。M台車は軸ばねの相違により2種、またT台車は駐車ブレーキ付きの先頭台車とそれ以外でやはり2種となっている。各車の組み合わせは以下の通り。
TS-1033:M台車(M4車以外)
TS-1033A:M台車(M4車)
TS-1034:T台車(Tc1・Tc2車の先頭側以外)
TS-1034A:T台車(駐車ブレーキ付き/Tc1・Tc2車の先頭側)
軸箱支持:軸梁式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
軸距:2100mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm

4000 types of new commuter trains of Odakyu Electric Railway.
2007.9.9作成

小田急電鉄4000形については9月21日発売のRailMagazineで詳しくご紹介する予定です。

LINK
これまでに収録した小田急電鉄関連の台車

 
269:TS812
TS-812(M台車/クモハ1008) 写真:2007.5.20 長沼 高橋一嘉

270:TS813
TS-813(T台車/クハ1502) 写真:2007.5.20 長沼 高橋一嘉

 1973(昭和48)年に登場した静岡鉄道1000形電車の台車。車体と同じく東急車輛製のダイレクトマウント構造の空気ばね台車を履く。駆動装置は中空軸平行カルダン駆動。基礎ブレーキ装置はMTとも踏面片押しで、兄弟関係に見られることの多い東急7200系のようなディスクブレーキは用いていない。
軸距:2100mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)

1000 types of commuter trains of Shizuoka Railway.
2007.6.10作成

これまでに収録した静岡鉄道関連の台車 日車S形 FS363 FS363T

 
251:TS-708
TS-708(PⅢ-708) 写真:2006.10.22 高師 高橋一嘉

 1969(昭和44)年に登場した東急8000系電車のTc車用として製造された台車。7200系Tc車のTS-707(PⅢ-707)と同じく、内軌側にディスクブレーキを持つT専用のパイオニア台車である。登場時はブレーキディスクは各軸1枚であったが、後に2枚化されている。1990年から8000系Tc車がTS-815系に振り返られ、TS-708はTS-707を置き換える形で7200系Tc車に転用。その7200系も2000年には東急線での営業運転を終了したが、上田電鉄、豊橋鉄道への譲渡車では引き続きTS-708を履いているものがある。
 写真は豊橋鉄道1800系ク2803のもの。
軸距:2100mm 車輪径:860mm 軌間:1067mm
軸箱支持:ゴムブッシュ(軸箱梁) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)

豊橋のダイヤモンド
2007.4.21作成

参考文献
「東急8000系車両の概要」斉藤 秀(『鉄道ピクトリアル233号』所収/1970年 電気車研究会)
復刻版 私鉄の車両4 東京急行電鉄』飯島 巖・宮田道一・井上広和(2002年 ネコ・パブリッシング)

これまでに収録した豊橋鉄道関連の台車
名古屋市1400形用 FS559 FS567 SS08 TS-708
これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車へのリンク

 
207:TS-1028
 2004年に登場した小田急電鉄の総合検測車クヤ31“テクノインスペクター”の台車である。通勤車である3000形の台車(TS‐1026/1027)をベースとしたボルスタレス台車だが、軸箱の円弧運動を抑制するため軸箱支持方式に軸はり式ではなく円筒積層ゴム式を採用。光センサー取付用の測定枠が左右に伸びる検測車用の台車ならでは姿である。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:コイルばね+円筒積層ゴム式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)

写真:2004.4.19 大野工場 RM
テクノインスペクター
小田急電鉄クヤ31:RailMagazine244号参照 2006.12.4作成

これまでに収録した小田急電鉄関連の台車へのリンク

 
206:TS-1026
 2001年に登場した小田急電鉄の通勤電車、3000形のM台車(T台車はTS-1027)。車体のデザインが一新された3000形だが、台車も前作2000形のモノ リンク式軸箱支持から一転、軸梁式軸箱支持が採用された。基礎ブレーキ装置はMTともユニットブレーキによる踏面片押し。駆動方式は従来の小田急通勤車と同じくWNドライブである。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸梁式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)

写真:2001.9.15 唐木田 RM 
OER3000
小田急電鉄3000形:RailMagazine219号参照 2006.11.29作成

これまでに収録した小田急電鉄関連の台車へのリンク

 
161:TS-701
 1962(昭和37)年に登場した東急7000系電車の台車。日本初のオールステンレス製車体と共に米国バッド社との技術提携により製作された東急車輌製「パイオニアⅢ台車」の第1号である。
 汽車会社が開発したエコノミカルトラックと同じく、パイオニアⅢ台車は台車枠の側梁にゴムブッシュを介して軸箱を組み込み、軸ばねを省略した一自由度系台車であるが、基礎ブレーキ装置を外側取り付けのディスクブレーキとしたものが多いため、印象は随分異なる。
 7000系は東急では2000年までに廃車もしくは7700系に改造されて姿を消したが、秩父鉄道、北陸鉄道(台車は振り替え)、福島交通、弘南鉄道、水間鉄道の各社に譲渡されて、現在も秩父鉄道以外の各社で活躍している。写真は先頭車化改造を受けて活躍する福島交通デハ7214のもの。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:ゴムブッシュ(軸箱梁) 枕ばね;空気ばね(ダイレクトマウント)

写真:2006.6.3 桜水 高橋一嘉
デハ7214
2006.8.19作成

参考文献:
『歴代在籍車両竣功図集 1922〜1992』(東京急行電鉄)
復刻版 私鉄の車両4 東京急行電鉄』飯島 巖・宮田道一・井上広和
(2002年 ネコ・パブリッシング)

これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車へのリンク
これまでに収録した福島交通関連の台車 NA-31 TS-301

 
142:YS-T1
 1952(昭和27)年から登場した東京急行電鉄クハ3850形のうち、3855〜3866号が履いた台車。東急車輛製造の前身である東急横浜製作所を意味する「YS」を形式に冠するもので、その名が示すとおり東急横浜製作所による独自設計の付随台車第1号である。台車枠は軽量化を考慮した一体鋳鋼製、軸箱支持はそれまでの釣合梁に代わって防振ゴムを介してコイルばねを2列に並べた軸ばね式となった。
 翌53年12月には同系の動台車第1号となるYS-M1を履くデハ3800形も登場するが、その登場前の1953(昭和28)年2月に社名が東急車輛製造に変更されたのを受け、「YS」を形式に冠した台車はこの2種に終わり、以後は現在まで続く「TS」台車となった。
 写真は十和田観光電鉄クハ3810(もと東急クハ3855)のもの。
軸距:2300mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

写真:2002.7.21 十和田市 高橋一嘉
Tc3802
モハ3603と連結して三沢付近を行くクハ3802(もと東急クハ3861)。東急クハ3850形は1989年3月に営業線から引退、十和田観光電鉄に譲渡され活躍を続けていた2輌も2002年に引退し、全車姿を消している。 2006.7.2作成

参考文献:
『東急電車形式集.3』(1997年 レイルロード
RM LIBRARY6 東急碑文谷工場ものがたり』関田克孝・宮田道一
(2000年 ネコ・パブリッシング)
復刻版 私鉄の車両4 東京急行電鉄』飯島 巖・宮田道一・井上広和
(2002年 ネコ・パブリッシング)

これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車
これまでに収録した十和田観光電鉄関連の台車 YS-M1 YS-T1

 
140:TS-829A
TS-829A(両端M台車)

141:TS-830A
TS-830A(連節部T台車)

 1990年に誕生した江ノ島電鉄2000形電車の台車。江ノ電としては1979(昭和54)年登場の1000形以来、久々のフルモデルチェンジとなった2000形だが、台車の基本構造は1000形以来踏襲されており、形式は1000形が平行カルダン駆動となった1501+1551から採用されたTS-829/TS-830の改良型(枕ばね構造の改良および左右動ダンパの追加)となった。基礎ブレーキ装置はM台車が踏面片押し、T台車がディスクブレーキである。
 なお、この台車は1997年登場の10形にも引き続き採用されている。
軸距:1650mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

写真:1990.4.17 極楽寺 RM
EER2000
スカートに自動連結器と、今とはちょっと違った姿の登場時の2000形。背後に見える極楽寺車庫の旧建屋も懐かしい。
江ノ島電鉄2000形:RailMagazine80号参照 2006.6.28作成

これまでに収録した江ノ島電鉄関連の台車
TS-837B TS-838B

 
129:TS-102A
 東急車輌製の気動車用菱枠型台車。国鉄キハ41000(キハ04)形気動車のTR26と同系のもので、原形式のTS-102は1954(昭和29)年に誕生した東武鉄道熊谷線キハ2000形用に製造された。このTS-102Aは1957(昭和32)年に登場した加越能鉄道加越線キハ125・126用として製造されたもの。この2輌は加越線廃止後は関東鉄道に譲渡され、鉾田線(後の鹿島鉄道)キハ430形となっている。
軸距:1800mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:板ばね

写真:2006.5.5 石岡 名取紀之
キハ431
鹿島鉄道キハ431。兄弟関係の東武キハ2000とは瓜二つのデザインである。
2006.6.9作成 2007.5.31更新

参考文献
復刻版 私鉄の車両8 関東鉄道・鹿島鉄道・筑波鉄道
飯島 巌 森本富夫 諸河 久(2002年 ネコ・パブリッシング)

LINK
これまでに収録した関東鉄道・鹿島鉄道の台車
TS-102A TS-104 NA-6 NH38 NP120DFS210D) NP120TFS210DT) NP128D NP128T NF01HD NF01HT

これまでに収録した加越能鉄道関連の台車 FS13

 
100:TS-332
TS-332(両端/M台車)

101:TS-332T
TS-332T(連節部/T台車)

 東急世田谷線の300系電車の台車。300系は1999年の登場だが、台車は一足早く1994年から開始されたデハ70、80形の足回りの更新に合わせて製作されたものである。東急車輛製の軌道線用台車としては阪堺電気軌道向けのTS-331(モ701形)に続くもので、形態的にもこれに近い。デハ70、80形は1輌にM台車(2個モータ)+T台車の組み合わせで履いていた。
 連節車となった300系への転用に際しては編成両端がM台車、連節部がT台車とされ、M台車はVVVF制御化のため主電動機を換装、合わせてアルミナ噴射による増粘着装置が取り付けられている。
軸距:1600㎜ 車輪径:660mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

写真:1999.6.23 東急車輛製造 RM
TKK301
大先輩、デハ200形の塗装をまとって活躍中の301号。 2005.11.9 松原-山下 高橋一嘉
東京急行電鉄300系:RailMagazine192(1999年9月)号参照

2006.4.3作成

これまでに紹介した東京急行電鉄関連の台車へのリンク
これまでに収録した路面電車関連の台車

 
94:TS‐837B
TS-837B(端台車/M台車)

95:TS-838B
TS-838B(連節台車/T台車)

 江ノ電“新”500形の台車である。原形式のTS-837、TS-838は1989年から開始された300形および初代500形のカルダン駆動化の際に採用されたもので、初代500形のものはTS‐837A、TS-838Aとして20形に転用された。新500形では2005年に引退した304+354が1991年から履いていたものを転用しているが、新500形は江ノ電初のVVVFインバータ制御を採用しており、端台車に装架される主電動機は三相かご型誘導電動機(60kW)に変更されている。これに合わせて電食防止のため台車各部の絶縁対策が施されている。台車枠に見える2枚の銘板は上が1991年の製造時、下が今回の改造に際してのもの。
軸距:1650mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

写真:2006.3.24 極楽寺検車区 RM
江ノ電501
江ノ島電鉄新500形:RailMagazine273号参照 2006.4.21作成

これまでに収録した江ノ島電鉄関連の台車
TS-829A TS-830A TS-837B TS-838B

81:TS316A
 1961(昭和36)年の伊豆急行開業時に登場した100系電車のM台車である。東急5000系のTS-301にベースに改良を加えたもので、下揺れ枕を省略したインダイレクトマウント構造のコイルばね台車だが、組み合わせられる駆動装置は5000系とは異なり平行カルダン方式を採用している。写真は両運転台車クモハ102のもの。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

写真:1985.6.12 伊豆高原 RM

IKK102.jpg
20m2扉クロスシートの両運転台車という高性能車としては類稀な様式で、100系の中でも特にファンの人気が高いクモハ100形。100系電車は2002年に営業線から姿を消したが、クモハ103が現在も入換車として健在である(写真は102)。

参考文献
RMLIBRARY34 伊豆急100形〜誕生からラストランへ〜
宮田道一・杉山裕治(2002年 ネコ・パブリッシング)

2006.2.25作成 2006.3.20更新

これまでに紹介した伊豆急行関連の台車
TS-827 TS-828

79:TS827
TS-827(M台車)

80:TS828
TS-828(T台車)

 1985(昭和60)年に誕生した伊豆急行2100系“リゾート21”の台車である。車体内外ともに大胆なデザインで衝撃的なデビューを飾った2100系だが、台車は東急8000系ですでに実績のあった東急車輛製のTS-807系をベースとしたものが採用された。2100系はその後改良を重ねつつ1993年増備の5次車“アルファリゾート21”まで登場したが、台車形式に変更はない。
軸距:2200mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)
写真:1985.7.8 伊豆高原 RM

伊豆急2100系1次車
東急車輛で完成、報道公開された誕生時の2100系1次車(左は当時、東急車輛の入換車だった元東急デワ3042)。この1次車は2006年3月19日のさよなら運転を最後に引退している。
写真:1985.6.24 東急車輛 RM

2006.2.22作成 2006.3.20更新

これまでに紹介した伊豆急行関連の台車
TS-316A TS-827 TS-828

 
61:TS-804A
TS-804A(デハ5125)

62:TS-805A
TS-805A(クハ5875)

 京王帝都電鉄5000・5100系の台車。当初、5000系では東急車輛、日本車輌、日立製作所の3社の空気ばね台車が、また5070系(後の5100系)では2700系から流用されたコイルばね台車(後に空気ばね台車に交換)が使用され、増備による変更や交換も含め、さながら台車の見本市のような様相を呈していたが、5000・5100系ともに1967(昭和42)年登場の第16編成以降は東急車輛製に統一された。
 このTS-804A(M台車)・TS-805A(T台車)は1968(昭和43)年登場の5000系第18編成、5100系第19編成から最終編成まで採用された台車で、写真は電動貨車となって残存していた5100系第25編成が解体を前に旅客車時代の姿に復元展示された際のもの。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね

写真:2004.11.14 若葉台検車区 高橋一嘉
KTR5100
参考文献
復刻版 私鉄の車両17 京王帝都電鉄
飯島 巖・森本富夫・荒川好夫(2002年 ネコ・パブリッシング)
2006.1.17作成

これまでに紹介した京王電鉄関連の台車のリンク

 
57:TS-1029.
TS-1029〔10-377 M1(7)〕

58:TS-1030A
TS-1030A〔10-376 T1(6)〕

 都営地下鉄新宿線用として2005年に就役した10-300形電車の台車。JR東日本E231系のDT61/TR246系をベースに開発された軸梁式台車だが、新宿線に合わせて軌間を1372㎜に、また軸距も前任の10-000形電車の台車と同じく2200㎜とされた。牽引装置は1本リンク式。乗り入れ先の京王線内での将来的な速度向上に備え、ヨーダンパの取り付けにも対応している。各形式は以下の通り(カッコ内は交通局形式)。
TS-1029(T-10B):M台車
TS-1030(T-10C):T台車(Tc車先頭側)
TS-1030A(T-10D):T台車(Tc車連結側・T車)
 なお、局形式は10-000形の円筒 案内式台車T-10、T-10Aの続番である。
軸距:2200mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸梁式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
 
写真:2005.1.29 大島車両検修場 RM
10-300系
東京都交通局10-300形電車:RailMagazine259(2005年4月)号参照
2006.1.11作成

これまでに収録した東京都交通局関連の台車

 
32:TS-835
 1987(昭和62)年から行われた東急7000系の7700系化改造(冷房化、VVVF制御化)の際、パイオニアⅢ台車TS-701の振り替えのためT・Tc車用として製造されたT台車。基礎ブレーキ装置はダブルディスクブレーキ。現在では3連化のためT車(サハ7950形)が全車廃車となり、東急線上に残るのはTc車(クハ7900形)のみとなったが、十和田観光電鉄への譲渡車でもそのまま使用されている。
 写真は上田電鉄7200系(もと東急7200系)のTc車で使用されているもの。同車は上田への入線時は全車東急時代に振り替えられた8000系用のパイオニアⅢ台車TS-708を履いていたが、2002年より順次サハ7950形の廃車により発生したTS-835への振り替えが進んでいるようだ。
軸距:2200mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)

写真:2005.11.20 大学前 高橋一嘉

参考文献:
「東京急行電鉄7700系」上口英一
(『鉄道ピクトリアル№496 新車年鑑1988年版』所収/1988年 電気車研究会)
「2002年度民鉄車両動向」岸上明彦
(『鉄道ピクトリアル№738 鉄道車両年鑑2003年版』所収/2003年 電気車研究会)
『歴代在籍車輌竣功図集』東京急行電鉄
2005.11.21作成/2006.8.19更新

これまでに収録した東京急行電鉄関連の台車へのリンク
これまでに収録した上田電鉄関連の台車
山梨交通モハ7形用 TS-708(PⅢ-708) TS-835

 
22:TS-321A
 京王帝都電鉄2010系の中間車であったサハ2500・2550形のうち、2522・2523・2572・2573の4輌で使用された空気ばね台車である。ボルスタアンカがなく、低く垂下した側梁の上に載るベローズ式の空気ばねが目立ち、独特の雰囲気を持つ。これら4輌は1984(昭和59)年に廃車されたが、サハ2500・2550形は2573を含む6輌が伊予鉄道に譲渡された。この一部にTS-321Aが1067㎜軌間に改軌のうえ組み合わせられた。
 写真は伊予鉄道クハ851(元京王サハ2525)が履いていたもの。伊予鉄800系は2010年に全廃されたが、一部は銚子電鉄に再度譲渡されている。
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね
写真:2005.10.16 横河原 高橋一嘉

伊予鉄クハ851
京王2010系の譲渡車である伊予鉄800系は、1984(昭和59)年からMc-T-Mcの3連6編成が投入されたが、1993年から昼間時2輌運転のため、元京王サハ2500・2550形である中間車サハ850形に先頭車化改造が施され、クハ850形になった。新設運転台は裾絞りこそないものの、遠目には見間違えるほど京王5000系(伊予鉄700系)そっくりの造形である。

参考文献
『鉄道ピクトリアルNo.578』(1993年 電気車研究会)

2005.10.25作成 2011.2.22更新

LINK
これまでに紹介した京王電鉄関連の台車のリンク
これまでに収録した伊予鉄道関連の台車
これまでに収録した銚子電鉄関連の台車
雨宮板台枠改 FS316 TS-307 TS-321A NA-318T

 
20:TS-310B
 京浜急行電鉄1000形は1958(昭和33)年に800形として登場し、以後1978(昭和53)年までに356輌が川崎車輌(後に川崎重工)および東急車輛の2社で製造された。このうち、1968(昭和43)年製までのグループは製造会社別に台車が分かれており、川崎製は軸はり式のOK-18を、そして東急製はこのTS-310系を採用した。
 TS-310系は1956(昭和31)年に登場した700形(1965年に600形に改番)の東急車輛製のグループが履いていたTS-303の改良型と言えるもので、700形でも1958(昭和33)年に登場した増備車はTS-310系を採用していた。
 現在は1000形の高松琴平電鉄への譲渡車(高松琴平電鉄1080形)で見られるほか、同じく高松琴平電鉄1100形でも京王5000系の車体と組み合わせて使用されている。写真は1000形改造の電動貨車デト17+デト18の台車として京急線上に残ったTS-310B。
軸箱支持:円筒ゴム+コイルばね 枕ばね:コイルばね
軸距:2100mm 車輪径:860mm

写真:2003.7.13 京急ファインテック久里浜事業所 RM
KHKデト18
参考文献
復刻版 私鉄の車両18 京浜急行電鉄
飯島 巖・花沢政美・諸河 久(2002年 ネコ・パブリッシング)
2005.10.20作成

LINK
これまでに収録した京浜急行電鉄関連の台車
2HE OK-18I TS-310B TH-700K TH-2100AM

 
18:TS-301
 1954(昭和29)年、東京急行電鉄初の高性能車として誕生した5000系電車の台車である。溶接組み立ての台車枠の上に直接枕ばねを置き、揺れ枕を枕ばねの上側のみとした構造は、当時としては画期的なものであった。側梁中央部の左右から上に伸びるのが横梁で、M台車では主電動機をこの横梁で吊り、直角カルダン方式で駆動する。
 5000系電車は1986(昭和61)年までに東急線からは引退したものの、長野電鉄、福島交通、岳南鉄道、熊本電気鉄道、松本電気鉄道、上田交通に譲渡されて引き続き活躍、TS-301もそのまま使用された。また、TS-301台車単体でも伊豆急行、西日本鉄道に譲渡されている。
 写真は岳南鉄道モハ5002(もと東急デハ5028)のもの。
軸距:2400㎜ 車輪径:860㎜
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

写真:2005.10.1 岳南富士岡 高橋一嘉
蛙
全国各地の地方私鉄で活躍した5000系譲渡車も、現在ではそのほとんどが姿を消し、現役で活躍するものは熊本電気鉄道に残るのみとなっている。写真は岳南鉄道のクハ5102+モハ5002で、これも京王3000系改造車に役目を譲り、2005年10月現在、岳南富士岡駅構内に留置されている。

参考文献
復刻版 私鉄の車両4 東京急行電鉄
飯島 巖・宮田道一・井上広和(2002年 ネコ・パブリッシング)
2005.10.12作成 2006.10.9更新

これまでに紹介した東京急行電鉄関連の台車へのリンク

これまでに紹介した岳南鉄道関連の台車
TS-301 TS-801

 
TS-330A.jpg
 天下の剣、箱根の山を上り下りする箱根登山鉄道の台車。中央部に見えるレール圧着ブレーキは、最急勾配80パーミルという路線条件を持つ登山鉄道ならではの装備である。また、最小曲線半径30mという路線条件に合わせて、軸距は1800mmとなっている。
 原形式であるTS-330は1981(昭和56)年に登場した初の高性能車、1000形"ベルニナ号"から採用されたもので、その後1985(昭和60)年から在来車モハ2形の高性能化に際して採用されたものがTS-330Aと区分された。また、1989年登場の2000形"サンモリッツ号"もこのTS-330Aを採用している。
 写真はモハ2形108号のTS-330A。
軸距:1800mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね

写真:2004.8.30 入生田 RM
108
あいにくの雨模様の中、ブルーとクリームの旧塗装で出場試運転に臨む108号。 2004.8.30 風祭 RM
2005.10.05作成

LINK
箱根登山鉄道関連の台車 
TS-110A TS-330 TS-330A TS-330B NA-7

 
9:TS-801
TS-801 写真:高橋一嘉

 京王帝都電鉄3000系電車用として製造されたM台車である。1962(昭和37)年に登場した3000系は当初、電動車、制御車とも外側ディスクブレーキのPⅢ-703、いわゆるパイオニア台車を履いていたが、1967(昭和42)年製の第10編成からは電動車のみこのTS-801となった。これに合わせ第1〜9編成の電動車も順次、同系のTS-801Aに換装され、ここからに捻出されたPⅢ-703が第10編成からの制御車に転用された。なお、第1〜9編成でも、1971(昭和46)年から5輌編成化のため増結されたデハ3100形のみはこのTS-801を履いていた。
 1979(昭和54)年登場の第19編成以降は、電動車は改良型のTS-801B、制御車はTS-821に変更されている。
 現在、TS-801装備車は更新された第16〜18編成の3本が井の頭線で活躍しているほか、地方私鉄への譲渡車でも見られる。写真は富士の裾野で第二の活躍をする岳南鉄道モハ7002(もと京王デハ3101)のもので、単行運転のため井の頭線時代にはなかった排障器が取り付けられている。
軸距:2100㎜ 軌間:1067mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)
gakunan7000.jpg
写真:2007.1.21 岳南江尾 RM     2005.10.2作成 2007.3.4更新

参考文献
復刻版 私鉄の車両17 京王帝都電鉄
飯島 巖・森本富夫・荒川好夫(2002年 ネコ・パブリッシング)

リンク
これまでに紹介した京王電鉄関連の台車のリンク
これまでに紹介した岳南鉄道関連の台車 TS-301 TS-801