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Brill27GE1(デト11) 写真:2008.1.26 大和川検車区(我孫子道) 伊藤真悟
明治から大正のはじめにかけて黎明期の電気鉄道で用いられた米・J.G.Brill社製の台車。台車枠はブリル社独自の鍛造製。南海鉄道電化時(明治40年)の電1形をはじめ、京浜、東京市電、九軌(後の西鉄北九州線)など、27E1とともにインターバンや市街電車で使用されたが、大正に入ってしばらくすると27MCBや76E、77Eなどに移行した。現在、日本国内では長崎電気軌道の動態保存車168号(もと九軌1系)が在籍車輌としては唯一と思われる。
写真は阪堺電気軌道デト11が履いているもので1台車2個モータに改造されている。市街電車用で軸距は4フィートと短い。阪堺電軌では明治44年開業時の電車に27GE1を採用している。
軸距:1220mm 車輪径:857mm 軌間:1435mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:板ばね
2008.2.7作成
参考文献
「台車のすべて(4〜6)」吉雄永春
(鉄道ピクトリアル№81〜83所収/1958年 鉄道図書刊行会)
『HISTORY OF THE J.G.BRILL COMPANY』Debra Brill
(2001年 Indiana University Press)
『路面電車ガイドブック』東京工業大学鉄道研究部・著(1976年 誠文堂新光社)