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FS106 写真:1991.3.24 新栃木検修区 RM
1951(昭和26)年に登場した東武鉄道の特急電車5700系の台車。東武形式はTRF-51M。特徴的な姿の一体鋳鋼製台車枠を持つ新扶桑金属(現・住友金属)製のゲルリッツ式台車で、ブレーキシリンダは当初から台車取り付けであった。
当初、5700系の台車は吊り掛け駆動の4編成8輌はMTともFS106、直角カルダン駆動の2編成4輌は東芝製のTT-3であったが、後にM台車は全車吊り掛け駆動のFS106に統一され、T台車はTT-3と汽車製KS-105(モハ5800形用の直角カルダン駆動台車をT化)となった。この際、入れ代わりに2輌分のFS106がモハ5800形に転用され、その後車体更新により5000系(後の3070系)に受け継がれたが、現在は5700系、3070系とも全車引退している。
軸距:2400mm 車輪径:910mm 軌間:1067mm
軸箱支持:軸箱守(ゲルリッツ式) 枕ばね:板ばね
エバーグリーン賞受賞記念列車運転時の5700系。引退は1991年夏のことであった。 2007.6.23作成
参考文献
「住友金属の台車5」鈴木光雄(『鉄道ピクトリアル№447』所収/1985年 電気車研究会)
『私鉄の車両24 東武鉄道』飯島 巌・卓はじめ・諸河 久(2002年 ネコ・パブリッシング)
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