北海道内の特急列車には80系気動車が使用されてきたが、昭和50年(1975年)頃になると車輌故障の多発や接客設備の陳腐化が進んだため後継車輌の開発が進められ、1979年9月183系試作車(900番代)12両が函館運転所に配置された。各種試験の後、翌年2月から函館〜釧路間の特急「おおぞら5・4号」に10輌1編成を隔日で使用する形態で運用を開始した。試験結果を反映し1981年に量産車が登場し、10月のダイヤ改正から使用された。試作車は量産化改造が施され、さらに1985年以降基本番台と共に新製時100km/hだった最高速度を機関出力の増強とブレーキの強化によって110km/h運転対応に改造された。試作車は量産車とともに使用されていたが、老朽化や余剰を理由に2001年9月までに廃車された。 '80.3 函館本線 奈井江付近 P:佐々木裕治