新幹線に多くの乗客を奪われた名阪ノンストップ特急を立て直すため、シートピッチ980mmのリクライニングシートや軽食を販売するスナックコーナーを設けた12000系2連10本が1967年12月に登場した。本形式で採用された、180kw電動機、カバー付き貫通扉、埋込式前照灯、一体配置の標識灯尾灯、などが近鉄特急の標準となり1988年アーバンライナーが登場するまで長らく装備された。パンダグラフは連結面1基だったが運転台側にも1基増設された。事故廃車の2本を除いた8本が1983年10月〜1985年7月に車体更新され休止していたスナックコーナーは車販基地となった。晩年は名伊乙特急で運用され2000年8月のさよなら運転を最後に引退した。尚、スナックコーナーのコンセプトは時を経て観光特急「しまかぜ」で復活した。 '77.11 近鉄山田線 宇治山田 P:楢井勝行