非電化の山岳幹線にも特急を走らせるため、DML30系500PSエンジンを搭載した大出力特急気動車キハ181系が1968年〜1972年に158輌が製造された。「つばさ」「しなの」「やくも」などの本州山岳幹線特急、四国初の特急「しおかぜ」「南風」に投入された。相次ぐ山岳幹線の電化により山陰特急などに活躍の場を移し短編成化が進められた。国鉄分割民営化時、JR西日本に94輌、JR四国に44輌引き継がれた。JR化以降、高性能な振り子式特急気動車や使用線区の電化によりその数を減らし、JR四国からは1993年に撤退、JR西日本でも2010年11月「はまかぜ」2010年12月「かにカニはまかぜ」が最後の使用列車となった。グレーのJR西日本カラーを纏い短編成で走る「はまかぜ」に対し、7輌編成の「かにカニはまかぜ」は国鉄色ではないが、堂々とした特急の風格を漂わせていた。 '09.1.18 山陰本線 豊岡 P:楢井勝行