名鉄が軌道線車輌工場を各務原線沿いの市ノ坪に移転したことにともない、美濃町線から出入庫線(田神線となった)を経由して新岐阜に直通することができるようになり、この乗り入れのために1970年に6輌製造された複電圧車。台車は旧車から流用したイコライザ式のものだが、新造の狭幅車体には2 + 1列の転換クロスシートを装備していた。各務原線乗り入れ距離はわずかなため、1500V区間では抵抗を直列に挿入して600Vに落とすという単純な制御方式を採用したのが大きな特徴だったが、このための大容量抵抗は屋根上に搭載するしかなかったことから冷房化できず、2000年にモ800型が投入されたことにより予備車の606を除き廃車、その606も2005年の600V線全廃時に廃車された。601は旧美濃駅で保存されている。 '92.6.19 新岐阜 P:小西和之