鉄道ホビダス

近鉄18200系

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京都〜伊勢直通用に18200系は誕生した。当時京都〜八木間の近鉄京都線ならびに橿原線は車輌限界の狭隘な、しかも電圧は600Vであった。八木から先の宇治山田までの区間は名にし負う近鉄大阪線の1500V、しかも連続33‰の連続勾配。いわば水と油のような区間を直通して特急列車を走らせることに成功したのが18200系である。170kWという大出力のモーターを装備し、大阪線での連続33‰の上り勾配で、当時の新ビスタカー並みの100km/h運転をMcTc編成で可能とする、後の12000系スナックカー以降の近鉄特急につながる高性能な特急車であった。後に京都〜八木間は大阪線並に車輌限界が改善され、もちろん電圧も1970 年の大阪万博を機会に昇圧されていたから、18200系は限界狭小であることが災いし、修学旅行用のあおぞらⅡ生として生き延びたが、20m級大型車の12200系大型車に席を譲って、廃車となった。写真は登場時の試乗会でのスナップである。18200系は後の近鉄特急の基本的性能を示したということにおいて、末永くその功績を称えられるべきである。 '66.12 大和西大寺車庫(試乗会で) P:永野晴樹

2007年9月   

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