大森瑛人
東京駅地下京葉線2番ホームに通勤快速君津行きが入線。
通勤快速勝浦行の車内案内表示。京葉線の通過駅の多さと、遠距離であることが分かる。
‘24.3.1 京葉線 東京(2点共)
外房線誉田駅で東金行きが発車した後、快速勝浦行きが続行で発車。快速勝浦行きも見納めとなった。
‘24.3.9 外房線 誉田
3月15日最後の通勤快速成東・勝浦行きが京葉地下3番線に入線。
京葉線E233系による「普通」西船橋行きと、通勤快速成東・勝浦行き(左)が並ぶ姿も見られた。
‘24.3.15 京葉線 東京(2点共)
〔参考画像〕新木場駅に到着する201系時代の快速成東・勝浦行き。
〔参考画像〕新木場駅を発車する201系の快速成東・勝浦行き。
‘10.6.12 京葉線 新木場(2点共)P:大森岳人
〔参考画像〕舞浜駅を通過する201系の勝浦・成東発東京行きの通勤快速。
‘11.1.4 京葉線 舞浜 P:大森 岳人
2024年3月15日、京葉線における通勤快速の運行、ならびに上総一ノ宮以遠勝浦までの直通運行が終了した。
京葉線通勤快速、快速は、新木場~東京駅延伸開業時の1990年3月に登場した。通勤快速は平日朝上り、夕方下り運行のみにおいて運行され、当時は新製された205系10両編成と、他線から転用された103系(4両+6両分割編成)が使用された。
この通勤快速について、東京駅延伸開業当時は武蔵野線直通列車も少なく運行本数も余裕があったので、平日朝のラッシュ時でも蘇我を出ると30分無停車で八丁堀、32分で東京へ到達するという、JR東日本の他線よりも格段に速い列車(表定速度82.3km/h)であったのが特筆される。廃止前は列車本数も増え、途中新木場にも停車しているため、蘇我~東京最速37分(表定速度69.73km/h)であった。
この通勤快速について廃止前は、平日朝に上りが2本、平日夜間に下りが2本運行されていたが、京葉線内のみの運用はなく、東京から蘇我以遠の外房線勝浦、東金線東金、内房線君津・上総湊(上りのみ)を結ぶ、ロングシートのみの「通勤型電車」としては異例の長距離列車であり、同じく通勤型車両で運行される中央快速線の東京~河口湖までの114.4kmには届かないものの、東京~勝浦間110.1kmのロングランで運行されてきた。
特に東金・勝浦行については、東京発東金行き4両+勝浦行き6両で運行され、東金線・外房線分岐駅の大網駅ではホームが分かれるため、蘇我寄りの誉田駅で分割・併合する運用が行われてきた(誉田~大網間は続行運転)。
今回のダイヤ改正で、京葉線の通勤快速は廃止され各駅停車に変更される。快速も早朝、日中のみの運転に変更される。また、外房線勝浦行は、上総一ノ宮までの運用に変更され、京葉線車両における勝浦乗入れは消滅する。
東京から勝浦まで103系、201系、E233系5000番代と、3世代で運行されてきたのも感慨深い。
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P:浅川大樹