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鉄道投稿情報局

梅田貨物駅と歴史を共にした「梅北地下道」、2024年に廃止に

JR西日本JR貨物 2022.07.14

石田圭一(大阪府)

梅田信号場の下にある「梅北地下道」西側(新梅田シティ側)出入口。

梅田信号場を通過する「はるか」。線路手前の坂を下ったところが「梅北地下道」出入口。

工事フェンスに掲示されている、昔の梅田貨物駅の航空写真。

‘22.7.12 東海道本線(梅田貨物線) 梅田信号場(3点共)

 今何かと話題になっているうめきた新駅。そこに「梅北地下道」があるのはご存じだろうか。グランフロント大阪から新梅田シティへのバイパス道路として機能する地下道が「梅北地下道」である。「北梅田地下道」「佐藤町地下道」(「佐藤町」は当時の地名)とも呼ばれているが、正式名称はないのだそうだ。

 国鉄梅田貨物駅が作られる際に、それまで東西に通っていた「梅北道路」が廃止され、地元の人々の生活、特に通学に支障を来すようになったため、地元有志の方たちが陳情を行った結果、1928(昭和3)年に駅地下を東西に貫通する「梅北地下道」が建設された。これは当時としては先進的な本格的地下道であった。

 その後、1991年の新梅田シティ竣工時に内壁が塗装され、街灯や換気設備なども再整備されている。最近の地下道は、うめきた1期(グランフロント大阪)開発のために全長が205mに短縮され、今は地下駅工事のためにさらに短縮された40mが残るのみ。ここも2024年に廃止の予定となっている。

 その地下道西側(新梅田シティ側)に約85mの坂がある。途中に踊り場がないため、地下道開通当初からあると思われるこの坂は、高低差が約3.5mなので41.2パーミル(4.1%)の坂となる。今回のうめきた(大阪)地下駅開業のためにできた急勾配23.5パーミルは この坂の半分程度になるが、ほぼ水平の現在の線路と坂を並べて想像してみると急坂であることは実感できる。

 レイル・ファンならば、貨物「梅田駅」と共に「梅北地下道」も記憶に残してほしい。また、現地を訪れるなら、東側(グランフロント大阪側)の工事フェンスに掲示されている昔の梅田貨物駅の航空写真にも注目されたし。

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