宮本康宏

飛鳥山交差点を都電7700形が行き交う。間接的にだが27・32系統時代を知る歴史的存在だ。

一般車両や路線バスに混じって走る路面電車の姿は、むしろ貴重な光景になった。
‘25.3.30 東京都交通局都電荒川線 飛鳥山~王子駅前(2点共)
都電荒川線の愛称、「東京さくらトラム」に最もふさわしい季節がやってきた。東京都北区の飛鳥山交差点は、飛鳥山公園の桜を背に併用軌道を行く電車の撮影スポットだが、ここで同区間に設置される道路標識「軌道敷内通行可」(画像下の 線路の上に車の図) にも注目したい。
そもそも併用軌道の軌道敷は自動車の通行が禁じられているが、1960年代の急激な交通量増加に対し、道路を占有する軌道が渋滞の元凶とされ、乗入れが認められた。このことも一因となり各地の路面電車は次々に姿を消すことになったが、その後ふたたび自動車通行は原則禁止に戻され、今ではこちらの標識が珍しくなった形である。
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◆「東京さくらトラム(都電荒川線)からはばたいていていく。」号を運転

P:柿葉祐太
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