石田圭一(大阪府)
南吹田駅で並んだ221系のNC614編成(左)とNC606編成。両先頭車には先頭車間転落防止幌の有無という差異がある。
‘22.8.31 おおさか東線 南吹田
2022年春のダイヤ改正で運用をすべて221系に置き換えたおおさか東線では、吹田総合車両所奈良支所の6両編成が運用を担っている。221系に置き換わったことで、クロスシートとトイレが標準になりサービスが向上した。
この置き換えにあたって網干総合車両所の221系が転籍し、所要編成数を満たしているが、そこで先頭車に差異が生じることになった。先頭車間転落防止幌の有無である。
奈良支所では221系の6両編成及び8両編成は固定編成運用のため先頭車間転落防止幌は取り付られていない。一方で網干総合車両所では輸送需要に合わせて増解結が行われるため、先頭車間転落防止幌が全車に取り付けられている。
そのため、おおさか東線を利用する際には前面を見て「こいつは生え抜きか」「転勤組だ」などと、社会人の転勤族のようなことをついつい想像してしまう。実際には、転落防止幌取付前にも編成組替や転属が行われているので見た目だけで判断はできず、写真のNC606編成も1990年の新製配置は網干で、2001年に奈良へ転属している。
余談になるが、JR西日本では先頭車間転落防止幌が221系を始め多くの車両に取り付けているが、その形状は運転士の死角対策や車体洗浄機への影響など細かな考慮がされているそうである。利用者の安全を最優先し、苦心して取り付けられたものであることは心に留めておきたい。
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