宮島昌之(石川県)
田原町から三国芦原線の鷲塚針原方面に向け試運転を行うL形”ki-bo(キーボ)”。
‘16.3.21 えちぜん鉄道 三国芦原線/福井鉄道 福武線 田原町
F1000形”フクラム(FUKURAM)”に新たに加わったF1003号(黄緑)。
‘16.3.21 福井鉄道福武線 越前武生
同時並行で福井鉄道福武線でも”ki-bo(キーボ)”による試運転が行われている。
‘16.3.21 福井鉄道福武線 越前武生
えちぜん鉄道三国芦原線と福井鉄道福武線では、田原町駅を介して両線が相互直通運転を行う「フェニックス田原町ライン」の開業などが実施される3月27日のダイヤ改正を機に、新造の低床車輌をそれぞれ導入している。
えちぜん鉄道では、27日から始まる相互直通運転に合わせ、新型低床車輌のL形がデビューする。
えちぜん鉄道公式ウェブサイトで公開の資料や地元各社報道によると、L形は新潟トランシスにて製造(台車は独ボンバルディア製)された2連車体連接車で、計2本が導入されている。
黄色の丸みを帯びた車体に、正面(運転台)の表情はパッチリとした目のような前灯兼尾灯や、口に見立てたカバーが特徴で、「かわいらしく親しみやすく」を表現したとのことである。
愛称は”ki-bo(キーボ)”で、「キ」は黄色、「ボ」は坊やと相棒を連想させ、福井鉄道の相互直通運転用車輌”FUKURAM(フクラム)”とあわせて「希望(ki-bo)が膨らむ(FUKURAM)」という想いが込められている模様である。
なお、相互乗り入れ開始を前に3月18日より、両線で乗務員訓練と思われる試運転が連日行われている。
撮影日の21日には、えちぜん鉄道の田原町~鷲塚針原間で、L型と福井鉄道の770形(772+773)による試運転、並行して福井鉄道福武線の越前武生~神明間でもL型による試運転が繰り返し行われていた。
一方、福井鉄道では福武線で現在活躍中の新型低床車両”F1000形フクラム(FUKURAM)”にF1003号が加わり、3月20日より運行を開始した。
外装のイメージカラーは黄緑で、地元新聞報道によると「福井の美しい緑と重なる爽やかで明るいグリーンを基調に、新芽のイメージから未来への希望を表現した」とのことである。
既存車輌と同じ新潟トランシスで製造されたものと思われ、陸送により3月17日に北府駅隣接の検車庫へ搬入してから、僅か3日後の同20日に運行開始という、駆け足でのデビューとなった。
なお、えちぜん鉄道との相互乗り入れに使用するF1000形”フクラム(FUKURAM)”は、F1001号(オレンジ)及びF1002号(青)とされ、今回のF1003号(黄緑)については現時点で「予定は無い」と報じられている。