宮島昌之(石川県)
試運転を終えたW2編成。W7系営業デビューから僅か約4か月、早くも全般検査が始まった。
‘15.7.9 北陸新幹線 金沢―白山総合車両所
〈かがやき509号〉に使用されたW2編成。検査明け間もない綺麗な車体が輝く。(「新幹線の見える丘公園」より撮影)
‘15.7.12 北陸新幹線 新高岡―金沢
北陸新幹線の車両基地であるJR西日本の白山総合車両所で、早くもW7系を対象とした全般検査が始まっている。今回、先頭を切ってW2編成が全般検査を終え、7月9日に白山総合車両所を出場、営業線で試運転を行った。金沢駅を発ってから戻ってくるまで約2時間ほど経過していたことから、試運転列車は富山駅あるいは上越妙高駅まで向かい折り返したものと思われる。
検査明け後の営業運転は、翌々日の7月11日に、臨時〈かがやき〉536
号~同525号で使用されたほか、12日には〈かがやき〉509号にも使用されていた。
W7系は、今年3月の金沢延伸開業に合わせ営業運転を始めたばかりの新車だが、W2編成を見たところ屋根や外装など綺麗に塗り直されていて、本来の全般検査と変わらない整備を受けたものと思われる。
新幹線車輌の全般検査の周期は、基本「走行距離が120万キロ以内」または「36ヶ月を経過するまで」のいずれかを基準に実施することが知られているが、所属する編成計10本(W1~W10)全てで、ほぼ同時に営業運転を始めているために、3年後には検査期限が集中してしまう懸念があることから、全般検査を前倒しで行うことで、今後の検査ローテーションのスケジュールを確立させるためと思われる。
W2編成は、昨年8月より行われた走行試験に使用されるなど、累積走行距離が他の編成より長いために、一番最初に全般検査を受けたものと思われる。
(撮影場所の立体駐車場は、駐車利用を前提に撮影が許可されている。)