宮島昌之(石川県)
「青色」塗装となった413系B04編成(先頭3輌)。
‘13.2.20 北陸本線 東金沢
全検を受けた片扉車クハ455-701。北陸新幹線開業後の運命はいかに?
‘13.2.20 北陸本線 東金沢
検査のため金沢総合車両所松任本所に入場していた413系B04編成が、「青色」に塗り替えられ出場、営業運転に復帰しているのを2月20日(水)の463Mで確認した。同車体の以前の検査標記から、今回はクハ455-701が全般検査対象のため青色化されたものとみられ、サハ455形を先頭車化し413系仕様に則する改造を受けた(サハ455-1→クハ455-701)、クハ455形700番代を含む編成での青色化は今回が初めてとなる。
413系で「青色」に塗り替えられた編成は、ほぼ1年前に出場のB09編成に続くもので、これにより413系では3本目、475系を含めると合計6本となった。
今回のB04編成の検査出場が、国鉄型車輌の将来に一石を投じることになるかもしれない。
北陸新幹線金沢開業に伴い経営分離される、並行在来線の第三セクター各社で運行される車両の概要について、先日の「RM News」でも触れたが、そのうち「富山県並行在来線準備株式会社」には、JR西日本から新型車輌のほか、旧型車輌も5編成譲渡される予定である旨、地元報道機関各社が報じている。
旧型車輌は413系の可能性が高いとが、譲渡の対象を仮に「開業日により近く全般検査を受けたものの順」とした場合、今回のクハ455-701も対象に含まれていて、異色の改造車とはいえ、475系グループの車輌が北陸新幹線金沢開業後も残る可能性が出てきた。
413系各編成の検査標記や過去の動向から全般検査のサイクルを約7年として推測すると、来年いっぱいまでにはB01編成が全般検査に入場、また同開業予定の2015年春の前後にB02編成が全般検査の時期を迎えるものとみられ、B02編成が無事検査を終えれば、今回のB04編成と2012年全般検査済みのB08編成とB09編成をあわせて予定数が揃う計算となる。
しかしその一方で、サービス面では朝夕の多客時にクハ455-701の特徴である片扉車は不向きであることや、同じB04編成のモハ車やクモハ車が開業年早々に全般検査の時期を迎えることもあり、検査期日にこだわらず状態の良い別の編成、あるいは車輌を選んで投入することも考えられる。しかし先に記した以外の編成も、同開業予定の年から次々と全般検査を迎える予定で、選び方によっては三セク会社側で検査費用の負担が増しそうである。
475系に比べると注目度は低い413系だが、北陸新幹線開業が日々迫るにつれ、これからも様々な話題を提供してくれるに違いない。