増永祐一(神奈川県)
湊線代行バス。勝田駅はこの場所から出発する。‘11.3.31 ひたちなか海浜鉄道湊線 勝田(歩道から撮影)
地震に耐えた那珂湊駅駅舎。写真右は代行バス。‘11.3.31 ひたちなか海浜鉄道湊線 那珂湊
那珂湊に留置中のキハ2004とキハ2005。‘11.3.31 ひたちなか海浜鉄道湊線 那珂湊(踏切より撮影)
JR常磐線は3月31日(木)に土浦―勝田間が復旧し、上野駅から電車1本で勝田駅まで行けるようになったが、その勝田駅で接続するひたちなか海浜鉄道の現況をわずかな時間ではあるが調査した。
ひたちなか海浜鉄道では、同月19日(土)より湊線の列車代行バスが運行されている。ダイヤは勝田発が6時~22時の毎時00分、阿字ケ浦発が6時~21時の毎時05分発(那珂湊発は阿字ケ浦行きが毎時20分、勝田行きが毎時23分発)で、バスと運転手は茨城交通の所属だが、ひたちなか海浜鉄道の社員が代行バスに乗務し、運賃の精算を行なっている。代行バスの勝田―阿字ケ浦間の所要時間は38分(ちなみに列車は26分)。
鉄路の湊線だが、先の地震による被害が大きく、現在も列車運行再開の目処が立っていない。那珂湊―殿山間では路盤が歪み、線路が凸凹状になっているのを確認した。また那珂湊駅には湊線の各車輌が留置されていたが、キハ205とキハ3710-01の姿が無い。『今日の一枚』で前者が中根駅に停車している写真があったが、おそらく後者は地震発生時刻からして、平磯駅あたりに留置されているものと思われる。
同社ウェブサイトによると、湊線の全線運転再開には3ヵ月ほどかかるとの見通しである。地域の努力により湊線が廃線を免れ、ひたちなか海浜鉄道として再出発したのが3年前の4月。この苦難を乗り越え、地域の貴重なインフラとして今後も頑張ってほしいものである。
なお、代行バスは4月4日(月)に那珂湊5:23発勝田行きが増発される。
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