宮島昌之(石川県)
かつて神岡鉱山で使用された機関車や人車を中心に展示。‘16.6.18 旧 神岡鉄道神岡線 奥飛騨温泉口
神岡鉱山で使用されたビューゲル式集電装置が特徴の電気機関車(写真左)。‘16.6.18 旧 神岡鉄道神岡線 奥飛騨温泉口
富山県の立山砂防工事専用軌道のディーゼル機関車(写真右)も展示されている。‘16.6.18 旧 神岡鉄道神岡線 奥飛騨温泉口
岐阜県飛騨市内にあり、現在は廃線となった神岡鉄道神岡線の当時の終着駅であった奥飛騨温泉口駅前の敷地に、神岡鉱山で実際に使用された機関車などの車輌を保存展示する施設「神岡トロッ庫」が完成し、6月16日より一般公開を始めた。
展示施設には、同鉱山で使用された電気機関車(日本輸送機製、3.27t)1輌と人車(0.6t)が2輌のほか、富山県にある国土交通省北陸地方整備局立山砂防事務所が管轄する立山砂防工事専用軌道で活躍した、ディーゼル機関車(車輌番号57-10-28、北陸重機工業製、5t)1輌の、合わせて4輌が展示されている。そのうち、人車は2輌とも車内が解放されていて、実際に席に座ることもできる。また、展示建屋の柱や梁には古い枕木材を再利用しているほか、神岡鉱山の坑内軌道で実際に使用していたと思われる架線や信号機、ポイントの標識などが飾られるなど凝った造りとなっている。
展示されている場所は、過去に神岡鉄道の貨物輸送で活躍していたディーゼル機関車、KMDE101が静態保存されていたことがあり、その場に残っていた軌間1067mmの軌道内側に、今回新たに軌間610mmの軌道を敷設して展示車輌を据え付けた模様である。
なお現在、奥飛騨温泉口駅の駅舎は、同線跡の一部区間(奥飛騨温泉口~神岡鉱山前間)のレールの上を、専用のマウンテンバイクで走行できる「神岡レールマウンテンバイク ガッタンゴー!!(Gattan Go!!)」の受付・出発地点になっており、体験に訪れた親子連れらが、展示された機関車などを前に記念撮影をする光景もみられた。
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