宮島 昌之(石川県)
2018年の一般公開時に撮影したクモハ475-46(保存車)。この当時、今後二度と見られずに姿を消す結末は予想していなかった。
‘18.8.26 金沢総合車両所松任本所(一般公開時に撮影)
金沢総合車両所松任本所の構内で静態保存されていたクモハ475-46(保存車)が解体されている旨、先月よりSNSで次々発信されている。
今年2023年の春、イベント「ニコニコ超会議2023」の企画で、2024年春の北陸新幹線敦賀延伸開業に関連する潜入ツアーが開催され、参加者限定で金沢総合車両所松任本所の留置車両の見学が行われたそうだが、これがクモハ475-46の有終の美の披露となった模様だ。
近年、同所構内を囲む塀が高く改修されたため、私は鉄道会社からの「無言のアピール」と受け止め、その後公道から構内を覗く観察や撮影は避けており、構内の動きを知る術はなかったのだが、今回の発信が事実なら既報のキ100形貨車のキ209の解体に続く悲報で、ガックリ肩を落としている。
金沢総合車両所松任本所では例年広く一般向け公開イベントを実施していたが、近年は熱中症対策による開催月の変更や新型コロナ感染症拡大に伴う中止で、2018年8月26日開催の後は実施を見合わせている。
今回掲載の写真は、その2018年8月26日に撮影したものだが、この日クモハ475-46は展示車両の扱いはされておらず、構内の側線に留置する姿しか撮影できなかった。
キ100形貨車のキ209と同様、これが最後の撮影で間近に見られる機会とは知る由もなく、改めて後悔を強く感じている。
クモハ475-46は「準鉄道記念物」という位置づけだったそうだが、「2015年春の475系引退から2023年まで残っていただけ有難い」と考えを転換しないといけないのかもしれない。
既報の通り北陸新幹線敦賀延伸開業に伴い松任本所の閉所が発表されているが、現時点で同所の一般向け公開イベントの告知は無い。
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