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鉄道投稿情報局

「あの日を忘れない」 塩狩駅そばの石碑前で、キャンドルナイト開催

JR北海道 2023.03.04

服部ひろみ(京都府)

日が落ち、列車がやってくる線路際に立つ石碑は、長野政雄氏を偲ぶキャンドルの灯りに包まれた。

石碑の後ろ側には、2月28日の塩狩峠での出来事が記されている。

今も変わらず列車が通過する宗谷本線を、キャンドルナイトに集った人々が見送った。

‘23.2.28 宗谷本線 塩狩駅付近

 2月28日、塩狩駅そばの「長野政雄氏殉職の地」石碑前で、三浦綾子の小説「塩狩峠」のモデルとなった長野政雄氏を偲ぶ「しおかりキャンドルナイト2023」が行われた。

 鉄道員だった長野政雄氏が休暇時に乗り合わせた列車が塩狩峠を越える際、客車1両の連結がはずれ逆走。長野氏は客車を止めようと努力し、自らを犠牲にして列車を止め乗客の命を守り殉職、と伝えられている。

 この事故の日である2月28日に、毎年石碑の前でキャンドルナイトが行われてきた。今年は一時途切れたこの行事が再開され10年目、また塩狩駅開業100年目にもあたり、それらを記念した行事でもあった。

 アイスキャンドルに灯ったろうそくのあかりが揺れる中、17時30分よりセレモニー開催。塩狩駅のある和寒町町長の挨拶・献灯、長野政雄氏がクリスチャンだったので牧師による祈り、賛美歌合唱が行われた。アイスキャンドルは地元の方々の手作りで、長野政雄氏が乗客を守った事故からの年数と同じ114個が点灯された。

 なお塩狩駅は、2021年4月より和寒町による維持管理となっている。

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