宮島昌之(石川県)
金沢15:59発津幡行臨時列車。車両は521系IR05編成(加賀五彩のアクセントカラー「赤/臙脂」)が使用された。
午後3時頃の列車案内掲示。IRいしかわ鉄道方面は全て「臨時 津幡行」、七尾線は「本日運転終了」という異常事態。
‘23.7.13 IRいしかわ鉄道 金沢(2点共)
梅雨前線が活発になり、2023年7月12日の夜より13日早朝にかけ石川県と富山県にわたり「線状降水帯」が発生、気象庁は「顕著な大雨に関する情報」を発表した。記録的な大雨で河川の氾濫、住宅の浸水、土砂崩れなどの被害のほか、石川県内の鉄道に大きな被害影響が出た。
IRいしかわ鉄道では津幡駅構内が冠水、報道によると構内の分岐器の設備が故障、あいの風とやま鉄道では県境の倶利伽羅~石動間で、「道床流出」「土砂崩れ」「冠水」の被害、JR七尾線では中津幡~本津幡間で、報道によると道床流出や線路上を流木がふさぐなど、各所被害が相次いだ模様。
そのためIRいしかわ鉄道及びJR七尾線は、7月13日始発より全線で運転を見合わせた(七尾駅以北の「のと鉄道」は特に影響なく通常運行)。その後、津幡駅まで安全が確認されたため、IRいしかわ鉄道は13日午後より金沢~津幡間(自社区間内)で臨時列車をあわせて11往復運転した。
臨時列車は本来より数は少ないものの、所定IRいしかわ鉄道~あいの風とやま鉄道間で運転していた列車だけでなく、一部はJR七尾線が担う時刻に合わせた列車も設定されていた。
IRいしかわ鉄道では、平日の帰宅ラッシュ時やイベント列車のほか、今回のような救済臨で金沢~津幡間(自社区間内)の列車を運転することはあるが、今回は午後からの半日でこれだけ多数の臨時列車を設定・運転する状況を目の当たりにし、改めて被害や影響の大きさを感じている。
なお、被災箇所の懸命な復旧作業により、IRいしかわ鉄道~あいの風とやま鉄道間は7月14日始発より通常運行を再開、JR七尾線は同日始発より午前にかけ羽咋~七尾間での区間運転を開始、お昼以降金沢~七尾・和倉温泉間で運転を再開している。
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