宮島昌之(石川県)
北陸鉄道旧加南線での〈しらさぎ号〉運転開始から今年で50周年。
‘13.7.21 道の駅 山中温泉湯けむり健康村
石川県加賀市にある「道の駅 山中温泉湯けむり健康村」に静態保存されている、6010系電車”しらさぎ号”が、1963年に北陸鉄道の旧加南線で運転を開始してから、先日2013年7月13日(土)で、50周年を迎えた。車内では、記念すべき50周年に合わせてか、既に座席のモケットが、鮮やかな「えんじ色」系のものに交換されていたほか、同じく車内や道の駅の建物には、50周年を祝うポスターが掲示され、記念グッズの販売も同売店で行われている。6010系電車”しらさぎ号”は、アルミ車体のロマンスカー車輌として、1963年7月13日に北陸鉄道加南線で運転を開始、加賀を代表する温泉地「山中温泉」を訪れる観光客の輸送にも奮闘していたが、1971年に同線が廃止されてからは、遠く大井川鉄道に引き取られ、2001年まで活躍していた。そんな中、2005年10月1日、「山中温泉」の所在地でもある、かつての旧江沼郡山中町が、いわゆる「市町村合併」により加賀市に吸収合併されるのをきっかけに、旧江沼郡山中町の歴史や町民の思い出を末永く伝えるべく、ゆかりある同温泉地へ里帰りと保存が実現し、現在に至っている。ちなみに、”しらさぎ号”の車内には、大井川鉄道活躍当時の運賃表や、ドア案内標などが残っているほか、スイスのブリエンツ・ロートホルン鉄道との「姉妹鉄道」提携の案内も飾られている。