増永祐一(神奈川県)
E3系〈こまち〉。この日より東京―秋田間の直通運転も再開。
‘11.4.29 奥羽本線 秋田
E2系〈はやて〉。新幹線はようやく青森から鹿児島までつながった。
‘11.4.30 東北新幹線 仙台
E5系〈はやぶさ〉も29日より運転再開。東北のシンボル的存在。
‘11.4.30 東北新幹線 東京
東北地方太平洋沖地震で被害を受けた東北新幹線は、懸命の復旧工事の末、祝日「昭和の日」の4月29日(金)に、最後の不通区間であった仙台―一ノ関間が復旧した。これにより同新幹線は東京―新青森間の全線で運転再開となった。これに合わせ、同新幹線を走るE2系・E3系(R編成)・E5系には、丸形のステッカーが貼付されている。ひとつは赤地に東北地方のシルエットが描かれた『がんばろう日本! がんばろう東北!』で、現在開催中の青森デスティネーション・キャンペーンのシンボルマークにもなっている。
もうひとつは線路の地図記号で囲った『つなげよう、日本。』で、これはJR東日本の広告ポスターでも見られる。この2種類のステッカーが、上記3系列の一部編成の先頭部に貼付されている。
全線再開とはいえ、復旧工事による徐行区間があるため、列車のダイヤは引き続き臨時のものが用意されている。E5系〈はやぶさ〉も同日より運転が再開されたが、東京―新青森間の所要時間は平常時よりも1時間遅い4時間5分である。このため〈はやぶさ〉の特急料金は、当面〈はやて〉等と同じ料金設定となる。
震災50日目にして全線運転再開となった東北新幹線、復活を遂げた首都圏と東北を結ぶ大動脈はまさに東北復興のシンボルとして、東北主要駅では歓迎式典が開催されるなど盛り上がりを見せた。全線復旧に向けてJR東日本ならびに関係各社の弛まぬ努力があったのは言うまでもなく、東北新幹線を支えている皆様方に改めて敬意を表したい。