桑村和宏(宮城県)
機関区建屋とSD55 103。
‘11.3.14 仙台臨海鉄道 仙台港
辛うじて難を逃れた205系M3編成。
‘11.3.14 仙石線 中野栄―多賀城
3月11日(金)に発生した東日本大震災により、東北地方太平洋沿岸地域の鉄道各線も甚大な被害を受けた。およそ10mの津波が押し寄せたとされる仙台港に拠点を置く仙台臨海鉄道は特に壊滅的な状況で、海水や汚泥とともに多数の自動車や工業製品が流れ着き、SD55形ディーゼル機関車やコキ・タキなどの貨車をなぎ倒し、復旧までには相当の時間を要すると思われる。また、JR仙石線では野蒜付近での転覆が多く報じられているが、海岸から1.5km離れている中野栄―多賀城間にも海水が達し、ここでも自動車や倒壊家屋が線路上に散乱している。路盤の流出も起こっているため、3月23日現在ではまだ開通していない。
今回レポートする被災地でも多数の方々が亡くなられており、ご冥福をお祈りするとともに、いまだ不自由な生活を強いられている被災者にもお見舞いを申し上げたい。
大打撃を受けてしまった鉄道各社が復興を遂げた暁には、地元在住のレイル・ファンとして再び明るい話題を発信していきたい。
※「私の自宅は仙石線中野栄駅のすぐそばで、仙台港から上がった津波は自宅の200~300m手前で止まってくれ、辛うじて無事でした」とのお手紙とともに現地在住の桑村和宏さんからレポートを頂戴しました。
被災者の方々には謹んでお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。(編集部)