大久保広樹

ついに解体が始まったマニ50 2241。原形を留めた救援車用マニ50の最後か。長モト2029も2024年12月解体、車籍上では広ヒロ2257が、2023年11月1日廃車、同車も2024年Google Mapストリートビューからその姿を消している。

解体が進むマニ50 2241。天井がほぼ姿を消した頃、1320Mが通りかかった。現れたのは115系湘南色+スカ色。国鉄色が代表して、別れを告げているかのようだった。中央にはカシオペアの姿もある。C58 239復活時の転用は叶わないだろうか。夢想と言われるのは承知だが、同じ「客車」として未来を期待したくなる。まだ、その姿がここに残されているのだから。
‘25.12.3 長野総合車両センター(2点共)

【参考画像】1990年6月に最後に同車が、救援車として使用されていた姿をお目にかけたい。JRの長ナノに3両のマニ50が継承された中の1両で、他の2両はマザーグーストレイン用だった。EF64 1030とは2025年10月、DD51 842配給で訪れた同機と35年ぶりの再会をしている。
‘90.6 信越本線 長野
2025年7月15日、長野総合車両センターの倉庫線から旧工場へ、クモヤ143-52により入換えられたマニ50 2241。その後も工場内移動の姿が見られたが、11月28日解体線へ、12月3日8時30分、解体が始まった。改造・現役のマニ50 2186以外、JR線上に残った原形マニ50(含むスユニ50)としては、最後の1両ともいわれる。
1986年11月改正の荷物列車廃止から39年(8月刊 RMライブラリー301 続・国鉄の荷物列車参照)、2003年10月8日の車籍抹消から22年、長く姿を保ち続けたマニ50 2241も、12月3日に姿を消した。この晩、長野市内は今季初の本格的な雪となり、横たわる車体の上に鎮魂の雪が降り積もった。
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