大久保広樹

豪雪・震災と厳しい自然環境を走る飯山線の安全を守るため、国鉄50系客車の生き残りで唯一無二のマヤ50等の検測車が入線した。ホーム脇の標柱の僅かな傾きは、豪雪と震災を伝える証だ。
‘25.9.10 飯山線 森宮野原
飯山線森宮野原駅のホーム脇に立つ「日本最高積雪地点」標柱は、昭和20年の鉄道沿線での豪雪を示す村のシンボルであり、心のよりどころだ。そして2011年の長野県北部地震(震度6強)では線路・駅が損壊し、住民は復旧を切望した。地元紙では当時、「標柱は傾かなかった」と報じたが、実際は、地震の影響でわずかに傾き、そのまま震災を伝える証しとなっていることが、駅前の震災復興祈念館絆内の栄村秋山郷観光協会への照会で確認された。豪雪と地震に耐え、利用減少の中でも地域を結ぶ飯山線。現地を訪れた際は、豪雪を伝える標柱が震災の証でもあることを、ぜひ感じていただければと思う。
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P:鷲澤拓弥
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