宮島昌之(石川県)
NT301+NT203の異形式連結による試運転。重厚感かつ落ち着きのある濃紺色の外装。
‘15.3.19 のと鉄道七尾線 能登中島
車体側面にあるシンボルマーク(右)と「Noto Railway」のロゴエンブレム(左)。
‘15.3.19 のと鉄道七尾線 能登中島
試運転を終えたNT302+NT203。NT302はトイレ付。七尾方にヘッドマークが掲げられている。
‘15.3.19 のと鉄道七尾線 穴水
〈のと里山里海号〉のシンボルマークを使用したヘッドマーク。
‘15.3.19 のと鉄道七尾線 穴水
NT300形の2連。七尾方よりNT302+NT301。〈のと里山里海号〉で運行される際の姿と同等とみられる。
‘15.3.20 のと鉄道七尾線 穴水
のと鉄道では北陸新幹線金沢開業に合わせ、4月29日より土・日・祝日を中心に観光列車〈のと里山里海号〉の運行が予定されているが、3月19日、同列車運行のため新たに導入された気動車の試運転が行われ、公に姿を見せた。車輌の形式はNT300形とされ、NT301とNT302の2輌を導入、現所有のNT200形の製造元と同じ「新潟トランシス」で製造され、陸送により搬入されたものと思われる。同日の試運転ではNT301とNT302それぞれ分けて行われ、共に伴車として穴水方にNT203(”P.A.WORKS北陸アニメ作品”ラッピング)を連結、穴水~七尾間を往復して異形式連結による運転の試験を行ったものとみられる。
NT300形の外装は能登の海をイメージした「日本海ブルー(濃紺色)」を基調に、金色のラインを挟んで能登に広がる大地や実りをイメージした臙脂(えんじ)色のアンダーラインが施されている。またシンボルマークや金色による「Noto Railway」のロゴエンブレムが配置され、オリジナルヘッドマークも準備された。また内装には海側に向いたシートのほか、地元が誇る「能登ヒバ」などの天然素材や、「田鶴浜建具」・「輪島塗り」などの伝統工芸品がふんだんに使われているとのこと。
同形式はNT200形をベースに製造されたとみられるが、僅かな外観の違いとして貫通扉にヘッドマークステーが設けられたほか、乗降口横の手すりに変化がみられ、NT301にはトイレは無く同じ場所にサービスカウンターが設けられていることから、床下のトイレタンクは外されている。
同車輌は4月29日以降、主にNT301+NT302のペアによる〈のと里山里海号〉や団体臨時列車に使用されるほか、各列車の運行とは関係のない平日(基本水曜日は除く)には、一部の定期列車(NT200形)にNT300形を1輌増結し、気軽に利用できるプランも設定される予定となっている。