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鉄道投稿情報局

【実に4年ぶり!】北陸鉄道の石川線で臨時列車「ビール電車」運転

その他私鉄 2023.09.18

宮島昌之(石川県)

待ちに待った臨時「ビール電車」が4年ぶりに再開。夕陽に照らされ野町駅を出発していった。

‘23.9.15 北陸鉄道 石川線 野町-西泉

 北陸鉄道石川線では、9月15日と16日の両日、4年ぶりとなる臨時列車「ビール電車」(野町~鶴来間を1往復)を運転した。

 車両は旧京王3000系で、唯一北鉄カラーのオレンジ色であるモハ7701+クハ7711が使用され、オリジナルの丸形ヘッドマークを掲出した。

 車内では生ビール(キリン一番搾り)の3種飲み放題や缶チューハイ、お茶のほか、おつまみ弁当などが提供され、鶴来駅での折り返し休憩では、車内にてアイドル「AriAdne」の特別ステージが行われた。

 石川線の「ビール電車」はこれまで毎夏恒例の企画列車として運行していたのだが、既知の通り新型コロナウイルス感染症拡大により見合わせていたため、今回は2019年夏以来4年ぶりの運転となった。

 なお、先般より報道各社が一斉に報じているように、自治体と北陸鉄道でつくる「石川中央都市圏地域公共交通協議会」では、浅野川線や石川線の今後の在り方を検討しているが、特に「存続か?(上下分離)」「廃止か?(転換バスあるいはBRT)」の議論で注目されていた石川線は、先月末の会議にて「鉄道として存続」することと判断された。

 ただ、判断の理由が所謂「2024年問題」も影響するバスの運転士不足が要因のひとつで、BRTやBRT工事期間中の代行バスに運転士を充てるためには、現状他の一般路線バスの運行本数を減らさなければならないことや、移動にかかる所要時間も鉄道利用より長くなるため、公共交通から自家用車移動への変化が増え、一般道路の渋滞が酷くなる可能性などもあげられている。

 世の中が仮にドライバー不足でなければ「廃止」の可能性もあったわけで、諸手を挙げて「存続」を喜ぶ状況ではないのは承知の上だが、この「ビール電車」では「電車が残ってとりあえずは安心」という「おつまみ」と一緒に、車内で生ビールを味わっても罰は当たらないはずだ。

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