福井鉄道の名物的存在、除雪用機関車デキ11が履いている鋳鋼製台車枠の台車。日本車輌が路面電車や小型の郊外電車用として製造したC形台車の一種である。
もともとは1933(昭和8)年、福井鉄道の前身である福武電気鉄道が福井市街地の軌道線を開業する際に新造した小型高床式ボギー車デハ21〜24(後の福井鉄道モハ61〜64)が履いていたもの。デキ11自体は1923(大正12)年梅鉢鉄工場製だが、この台車はモハ60形からモハ500・510形(昭和44年廃車)を経てデキ11に振り替えられたものとされている。
今春からLRVの運行を開始する福井鉄道の軌道線区間の歴史を見続けてきた台車である。
軸距:1500㎜ 車輪径:860㎜
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:板ばね
写真:1995.9.13 福井新 高橋一嘉
参考文献:
『日車の車輌史 写真・図面集-台車編』
日本車両鉄道同好部・鉄道史資料保存会(2000年 鉄道史資料保存会)
「私鉄車両めぐり90 福井鉄道〔下〕」酒井英夫
(『鉄道ピクトリアル№218』所収/1971年 電気車研究会)
2006.2.15作成
これまでに収録した福井鉄道関連の台車
C-9 FS363 FS363T FS507 FS007 FS567
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