FS82T(T台車/2002)
軸距:M:1800mm T:1400mm 車輪径:660mm
軸箱支持:シェブロン式 枕ばね:空気ばね
1980年に完成した長崎電気軌道2000形電車の台車。路面電車復権のため日本鉄道技術協会の主導のもと計画された「軽快電車」プロジェクトにより誕生したもので、同時に誕生した試作車たる広島電鉄3500形のFS81/FS81Tとほぼ同様の構成である。
大きな特徴は、M台車を直角カルダン駆動による1モーター2軸駆動としたこと。1輌の片側のみがM台車、もう片側はT台車で、MTで軸距が400mm異なる。枕ばねはインダイレクトマウント方式の空気ばね、基礎ブレーキ装置はMTとも油圧キャリパによるディスクブレーキ(1軸1枚)を採用した。
内側軸受方式、つまり台車枠が車輪の内側に配されるため車輪がよく見えるのも大きな特徴で、そのため軸箱支持部が見えないが、山型積層ゴムによるシェブロン式が採用されている。また、車輪には静粛性の向上を図るため防音リング付きの防音車輪が採用されている。
2009.11.16 公会堂前-桜町 P:高橋一嘉
参考文献
「住友金属の台車35」鈴木光雄(『鉄道ピクトリアル』№498所収/1988年 電気車研究会)
「広島・長崎に軽快電車」小山 柾(『鉄道ファン』№234所収/1980年 交友社)
2009.11.27作成
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