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Brill27E1 写真:2006.7.26 寝屋川車両工場 高間恒雄
明治末期に輸入され京阪、阪急(当時は箕面有馬電鉄)、南海など関西の私鉄を中心に使用された米国J.G.BRILL社製の台車。路面電車を中心に重用されたブリル27GE1、27GE2が枕ばねの重ね板ばねを線路方向に配置していたのに対し、こちらは重ね板ばねを枕木方向に配し、比較的高出力の主電動機を内がけで装架する郊外電車、都市間連絡電車向きのもので、軸距も長い。
写真は京阪電気鉄道寝屋川車両工場の構内入換車(旧京津線72号)が履いているもの。京阪では1910(明治43)年の開業時に用意された1形電車でこの台車を採用しており、戦後になってからも大津線用電車や電動貨車などで長く使用されていた。京阪の歴史を見続けてきた台車である。
軸距:1829mm(6ft) 車輪径:838mm(33in) 軌間:1435mm(4ft8in1/2)
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:板ばね
2007.5.24作成
参考文献
『京阪車輌竣功図集(戦前編・戦後編〜S40)』(1989年 レイルロード)
「台車のすべて(5・6)」吉雄永春(『鉄道ピクトリアル№82・83』所収/1958年 鉄道図書刊行会)