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“レトロ車両”9000形の導入と共に注目されていた都電荒川線荒川車庫の「都電おもいで広場」が5月26日にオープン。1989年に不忍池から移動後、長らく車庫内に保管されていた5501号PCCカーもその姿を披露している。
微妙な曲線で構成された前面と台車も隠す一直線のスカート、なんとも流麗な姿である。
車内はミニギャラリー風に改装されており、現在は昭和40年代の都電の写真が展示されている。
今やなつかしのファンデリア。
PCCカーの心臓ともいうべき台車、FS501。PCCカーの本国アメリカの図面を基に都電に合わせて住友金属で製作されたもので、内側台車枠に弾性車輪、駆動装置は直角カルダンという構成。ブレーキ装置は写真に見える非常用の電磁吸着ブレーキとともに、モーター軸にドラムブレーキが組み込まれているそうだ。量産車は国産技術で製作された5502号を基に製作されたので、FS501は5501号1輌分のみである。2007.5.28作成
参考文献
「住友金属の台車35」鈴木光雄(『鉄道ピクトリアル№498』所収/1988年 電気車研究会)