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その9 名古屋港 旧1・2号地間運河可動橋

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 水族館がある1番出口に向かう休日の人々の流れに逆らって地下鉄名港線名古屋港駅2番出口から出る。少し歩くと今でも倉庫が立ち並ぶ一角に、可動橋がある。とは行っても、もう動くことのない廃線の橋で、勝鬨橋とは逆に上がったままになっている。
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 この橋は四日市の末広橋梁と同じ、山本工務所の作品。末広橋梁よりも古い1927(昭和2)年の架橋と言われ、「名古屋港跳上橋(旧1・2号地間運河可動橋)」として国の登録有形文化財にも指定されているのだが、現地には案内とかの類は見当たらない。
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拡大可
 岸にへばりつく様に操作室がある。電話ボックスのような大きさだった末広橋梁のそれよりかなり大きい。現役時代は現在もレール輸送が行われている名古屋港線の一部だったそうだが、現在では橋の部分以外には痕跡は少ないようだ。
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 橋から100m余りの場所には固定橋がかかり、その先すぐに埋め立てられているので、実際に行くまでは運河としてはもう機能していないのかと思っていたが、現地を見ると可動橋から一つ目の橋の間に工場から給水スポートのような荷役設備が伸びている。別の日に行ってみると、貨物船がちょうど橋の間をすり抜けるように出て行くところだった。なるほどこれでは橋を下ろして保存するわけにはいかないわけだ。(つづく)

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