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1954(昭和29)年、小田急初の高性能車として誕生した2200形電車の台車。軸箱支持方式に平行リンク式、通称“アルストムリンク”が採用され、以後、この軸箱支持方式は小田急通勤車の台車の標準的な方式として平成の時代まで採用され続けることになる。駆動方式は直角カルダン駆動。台車枠は一体鋳鋼製である。
翌年登場の特急車2300形にも荷重の設定を変更したFS203Aが採用されたが、1958(昭和33)年登場の2220形では駆動方式をWNドライブ化したFS316に移行。また、2220形登場後に1本だけ2200形が増備されたが、これはFS316を試験的に空気ばね化したFS321を履いていた。
2200・2300形は1984(昭和59)年までに廃車。一部は富士急行に譲渡され5700形となったが、これらのFS203はしばらくして2220形の廃車発生品のFS316に振り返られた。
写真は小田急で保存されているデハ2201号のもの。
軸距:2200mm 車輪径:860mm
軸箱支持:アルストムリンク 枕ばね:コイルばね
写真:2006.10.14 海老名 高橋一嘉
2006.10.25作成
参考文献
「住友金属の台車9」鈴木光雄(『鉄道ピクトリアル№453』所収/1985年 電気車研究会)