鉄道ホビダス

博物館の台車5/黄電に見る直角カルダン

 
134:KH-10A
KH-10A
 1957(昭和32)年、名古屋市営地下鉄の開業とともに誕生し、“黄電”として親しまれた100形電車の台車である日立製作所製KH-10Aが、名古屋市交通局のレトロでんしゃ館に展示されています。
軸距:1800mm 車輪径:762mm
軸箱支持:軸箱守(ウイングばね) 枕ばね:コイルばね

写真: 2005.11.23 高間恒雄
KH10A
KH-10Aを上から見る
この個体は135号(1960年製)のものとのこと。博物館ならではの台車単体での展示のおかげで、主電動機の軸をレール方向に置き、ハイポイドギヤで車軸を駆動する、直角カルダン駆動の概念がよく判ります。車輪には市電で実績のあった弾性車輪を採用しており、内包するゴムの押さ板を止めるボルトが並びます。
名古屋市107
レトロでんしゃ館には台車だけでなく、開業時から活躍した107+108号も保存されています。ウィンザーイエローと呼ばれる黄色一色の塗装は今見ても実に鮮やか。その他、同館には市電3形式(1400形、3000形、2000形)も保存されています。名古屋にお出での際には是非お立ち寄りを。 2006.6.16作成

名古屋市 市電・地下鉄保存館「レトロでんしゃ館」
名古屋市営地下鉄鶴舞線赤池駅下車(2番出入口から徒歩約7分)
詳しくはレトロでんしゃ館ホームページをご覧ください。

参考文献:
『日車の車輌史 図面集-戦後私鉄編』
日本車両鉄道同好部・鉄道史資料保存会(1998年 鉄道史資料保存会)
『日車の車輌史 写真・図面集-台車編』
日本車両鉄道同好部・鉄道史資料保存会(2000年 鉄道史資料保存会)

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