185系

ニュース

東武鉄道 2009年度設備投資計画

2009.05.21

 東武鉄道の2009年度設備投資計画が発表された。今年度は安全対策、輸送体系の整備・構築、既存設備・施設の更新改良およびサービス向上施策の推進を継続し、鉄道事業に総額311億円を投資する(うち安全投資額は252億円)。

 主な概要は次の通り。



安全対策

■高架化工事

○伊勢崎駅付近高架化工事

 伊勢崎線剛志-伊勢崎間において、群馬県の都市計画事業として連続立体交差化工事に本格着工。今年度は仮線工事他を施工する予定。

 なお、この工事が完成すると新伊勢崎駅と伊勢崎駅が高架駅となる。また13箇所の踏切をなくすことで、付近の交通渋滞の緩和が図られるとともに、市街地の一体化による総合的な街づくりに役立つことになる。



○清水公園―梅郷間高架化工事

 野田線清水公園―梅郷間において、千葉県の都市計画事業として連続立体交差化工事に本格着工。今年度は仮線工事他を施工する予定。

 この工事の完成により愛宕駅と野田市駅が高架駅となる。11箇所の踏切がなくなることで、こちらも付近の交通渋滞の緩和が図られ、市街地の一体化による総合的な街づくりに役立つことになる。



■踏切の安全対策

 支障報知装置の設置が完了している全踏切のうち、赤外線で踏切内の支障を検知する装置を設置している踏切に押しボタンを併設する工事を今年度で完了させる。



■駅構内の安全対策

 ホームからの転落事故に対する安全対策として、引き続き、非常停止ボタン・ホーム下注意喚起灯、待避口の新増設を行なう。また、緊急時・異常時の際にホームから駅事務室に通報できる非常用インターホン、迷惑行為等の警備目的として防犯カメラの設置を進める。



■防災対策

 大規模地震や風雨時等の自然災害における安全対策として、引き続き高架橋耐震補強、長大橋梁の改修・補強等を推進する。



■その他の設備等

 列車運転士に異常が発生し運転操作不能となった場合に列車を速やかに停止させる装置、各種運転情報等の記録装置、防護無線の主電源の確保が不能となった場合に非常電源へ切り換える装置の新設、列車が分岐器に速度を超過して進入することを防止する装置の設置を引き続き進める。



輸送体系の整備・構築

■新運転保安システムの構築

 現行ATSに代わる、より高性能なATCを導入することで、東上線池袋―小川町間で引き続き工事を進める。東武型ATCは、車上・地上間情報伝送装置から得た線路情報からスムーズな速度制御を実現するほか、踏切支障時の防護機能や停車駅誤通過防止などへの拡張性も持つ。



■伊勢崎線・日光線ダイヤ改正

 2009年6月6日(土)の伊勢崎線・日光線ダイヤ改正に向けて、半蔵門線直通車輌の増備等を実施。朝ラッシュ時等の東京メトロ日比谷線、半蔵門線、東急田園都市線の上り直通列車などを増発。まあ早朝・夜間時に特急〈スペーシア〉〈りょうもう号〉を新設する。



■野田線CTC化

 野田線のCTC化工事を引き続き実施する。



既存設備・施設の更新改良

■線路・電気等施設の更新改良

 線路の重軌条化・弾性ポイント化・ロングレール化等の軌道強化工事や橋梁改修等の土木関係工事および駅舎の改修等の建築関係工事や、信号保安、通信、電路および変電関係設備の更新改良工事を推進する。



■車輌のリニューアル等

 10000系通勤用車輌をリニューアル。車いすスペースや車内案内表示器等を設置し、バリアフリー化を図る。また、引き続き、車輌冷房機の冷媒を代替フロンへ転換する。



■通勤用車輌の代替新造

 バリアフリー・省エネルギー・メンテナンスフリー化により環境負荷の低減を図った50000系通勤用車輌を5編成(50輌)新造する。



サービス向上

■駅施設のバリアフリー化

 今年度はエレベーターを14駅(35基)、多機能トイレ(個室)を10駅に設置し、バリアフリー化工事を推進する。



■駅施設のリニューアル

 トイレ・券売機周辺のリニューアル、ウォークインカウンターの設置および発車案内表示器の新増設を行なう。また4か国語標記の案内掲示器をさらに増やすとともに、ピクトグラムを用いるなど、ユニバーサルデザインへの変更を進める。



■チケットレスサービスの構築

 伊勢崎線・日光線の特急で実施している特急券チケットレスサービスを東上線のTJライナー券にも導入する。



■発車案内表示器

 野田線・東上線の駅において、わかりやすい発車案内表示器の新設・更新工事を実施する。


東武鉄道 ウェブサイト


  • このエントリーをはてなブックマークに追加