1950年代までの電気機関車は直流電流を使用していましたが、国鉄は地方向けに設備建設及びそれにかかるコストを抑えられる交流電流を使用した電気機関車を開発していきます。そして、東北・北陸・九州エリアを中心に交流電気機関車が導入されていきます。
近代の電気機関車たちを振り返ろう!
交流電気機関車には新しい技術が採用されましたが、この技術を応用した新型直流電気機関車も続々登場。さらに直流と交流の両方を使うことができる交直流機関車も登場するなど、技術発達による機関車のバリエーションはこの時期、一気に拡大することとなります。
1960年代後半には現在も走っている直流機EF64形・EF65形、交直流機のEF81形や、交流機ED75形・ED76形が登場しました。さらに特急貨物用にパワーアップした直流電気機関車のEF66形が登場するなど、現在も人気を集める機関車たちが次々に送り出されました。
JRの時代に入ると、機関車はさらにパワーアップします。中でも強烈な印象を残したのが1990年に試作機が作られた6000キロワット級のモンスター電機EF200形です。残念ながら変電設備との兼ね合いもあり、EF200形は21両が製造されたのみにとどまりますが、高まる需要に応えるべく、新型機関車の開発は続いていきました。
現在はエコ性能とパワーをバランスさせていて、エリアによって出力3390~4520キロワットの機関車を用意。直流機のEF210形・EH200形、交直流機のEF510形・EH500形、交流機のEH800形が活躍しています。
次回は、ディーゼル機関車の進化をご紹介します。次回のコラムをお楽しみに!
※本コラムは鉄おもに掲載された「カウントダウン鉄道150周年」を再編集したものです。