text:RMM photo:羽田 洋


近年、「日本の草はら」シリーズや「深雪」など、従来より一歩踏み込んだ形の情景素材を数多くリリースしているKATO。今回はそんなKATOの情景素材を使いながら、よりリアルで簡単なジオラマ製作を解説して行こうと思います!今回は「木」と「バラスト固定」を紹介。また併せて過去に掲載した地面製作の記事も紹介します!
■KATO「広葉樹の幹」で基本的な木の作り方をマスターする!
樹木製作で定番とも言えるプラ製の幹を使った方法を次のギャラリー画像で解説いたします。
- サンプルとして「広葉樹の幹(小)」を使用する。
- 枝は三木の分かれ目の根本からしっかりと捻っていくと立体的な枝振りになる。
- 糊付け作業をするにあたりクレオスの「Mr.ネコの手ステーション」のクリップ付き持ち手を使うと作業がしやすい。
- ここからKATOの「ジオラマ糊」を使用する。瓶のキャップに刷毛が付いており、これで枝に塗りつける。糊自体もサラリとしていて塗りやすい。
- また「Mr.ネコの手ステーション」のような持ち手置きがない場合は、キッチン用のワックスシートを敷いて糊を塗った樹木を乾燥させると良い。
- 「Mr.ネコの手ステーション」を使った場合の乾燥方法。いずれも15分ほどで白かった糊が透明になり、ゴム系接着剤のような強い粘りを持つ接着面に変化する。
- その後カップに移しておいたKATOの「日本の紅葉 ラージプランツ・こきひ」の中に樹木を突っ込むように入れる。
- 樹木をカップから取り出して、付いたスポンジ状の葉材を手で柔らかく握り、形を整える。
- 完成したのがこの状態。これでも十分樹木としては悪くない出来だが、これよりさらにリアルにする方法を次で紹介する。
■もっとリアルに…「天然素材樹木」を使ってより細密な樹木を作る!
先ほどの形態でも悪くはないですが、「天然素材樹木」を使うとより細かい幹や葉を表現することができます。作り方を以下に示します。
- こちらはKATOの「天然素材樹木(黒染め)」。従来から情景素材として販売されているオランダフラワーを黒染めしたものだ。
- これの幹から形のいい枝を摘み取る。
- 小枝を先ほどジオラマ糊を塗っておいた「樹木キット」をベースとして枝を這わすように付けていく。
- 「天然素材樹木」の小枝を幹に付け終わった状態。
- ここで「ジオラマ糊スプレー」を全体に吹き付ける。写真では行っていないが、ビニール袋の中で吹くと糊が飛び散るのを防げる。
- 糊が乾いたら樹木にKATO「日本の紅葉ナノプランツ・こきひ」をふりかける。パウダー状のスポンジ素材だ。
- 1色目をふりかけた状態。これだけでも良いが、さらに深みを出すためにさらに別の色のパウダーをふりかける。
- 追加でふりかけるのはKATO「日本の紅葉 ナノプランツ かなりあ」。朱色とは異なる黄色系なので葉に立体感が増す。
- 先ほどのラージプランツのみの樹木(左)と「天然素材樹木」を使いナノプランツを2色ふりかけたもの(右)を比較する。
▲上で製作した樹木をジオラマに取り付けた例。樹木自体のシルエットが枝単位で細かいのが特徴。
▲こちらは氷雪に凍る木々のイメージ。パウダー等は使わずに直接白塗りしただけのものだが、かなりそれらしく見える。
■線路際のバラストの固定はもう怖くない!「バラスト糊」を使って簡単固着!
線路際の情景作りの第一歩である「バラスト」の表現。ですが今まではバラストに中性洗剤の水溶液を霧吹きでかけて、水に馴染んだところでボンド水溶液を湿らせて…と多くの人がつまづく難関でもありました。ですがその手間は「バラスト糊」が一気に解決してくれるようになりました。
- バラスト(灰色)を入れた紙コップを漏斗状にして、バラストを線路に撒く。
- 平筆でバラストを掃き寄せて整えていく。
- バラストはそのままボンド水溶液を流すと写真のようにダマになってしまう。
- ここで使うのはKATOの「バラスト糊」。
- まずはこのバラスト糊を紙コップに受ける。
- それをスポイトに移してバラストに流し込んでいく。こうすることで容器のままでは難しい微調整が効くようになる。
- スポイトがら流れ出たバラスト糊は一瞬ダマになるかに見えたが…?
- バラスト中に吸い込まれるように馴染んでいった。ボンド水溶液のようにダマになってしまった場合でも、すぐにこのバラストのりを追加で流すことで解消できる。
鉄道ホビダス上では「バラストの撒き方」や地面工作のテクニックを紹介しております!下記は主な記事になります。併せてチェックしてみてください!

































