鉄道ホビダス

ナッチャンで渡道した日

 
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6月初旬、函館に行くのに飛行機もトンネルも使わず、青森駅から港へ。岸壁に着くと、遠くからでもそれとはっきり分かる船影が近づいてきた。東日本フェリーが世に問うた世界最大級の双胴型高速フェリー、ナッチャンReraだ。これに乗りたかった。
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さすが大型トラックの積載もできるだけあって、近づいてくると予想以上に大きく、先鋭的な姿に圧倒される。
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久しぶりに行くフェリーターミナルはこの船に合わせて空港を小さくしたような専用のものが新設されていた。
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アルミ合金製という船体は、なぜか後部だけは地色?が鈍く輝く。
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高速船だが後部にだけ露天甲板がある。16時45分、13便青森発。
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陸奥湾上で先行の「びるご」を抜き去る。
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まるで滑るように北上することちょうど1時間、津軽海峡上で函館発14便の兄弟船が離合する。今年5月に就航したばかりの新造船「ナッチャンWorld」だ。(今度乗るときはあっちにしよう…)と思ったのだが…。
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あたりが暗くなり始めたころ、見覚えのある山とドックのクレーンが見えてきた。18時45分函館着。「青森-函館、魔法の2時間」。そうCMでうたうこのフェリーが今、原油高騰の波の前に消えようとしているのは、本当に残念でならない。

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