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1962(昭和37)年12月に登場した都電7500形の台車。局形式はD-23で、鋳鋼製の台車枠にも局形式が鋳出しされている。前作8000形のD-21は内側台車枠、軸ばね省略(軸箱はゴムブッシュを介して台車枠側梁に組み込み)、コイルばねによるインダイレクトマウントという、軽量化と簡略化を推し進めた設計であったが、D-23(FS80)では下揺れ枕+軸ばね式の一般的な構成に戻った。なお、前番のD-22は改造車1500形用の空気ばね台車である。
1984(昭和59)年から始まった車体更新では冷房化による重量の増加に合わせて軸ばね、枕ばねを変更されたが、外観にはほとんど変化はない。現在、7500形は車体更新車のみ13輌が荒川線で活躍している。写真は旧車体のまま廃車となり、荒川車庫に保管されている7504号のもの。
軸距:1400㎜ 車輪径:660㎜
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね
写真:2006.6.10 荒川車庫 高橋一嘉
2001年に廃車となった後も旧車体を堅持したまま荒川車庫に保管されている7504。この度職員有志の手により見事修復された。 2006.6.11作成
参考文献
「住友金属の台車34」鈴木光雄(『鉄道ピクトリアル№495』所収/1988年 電気車研究会)
「New7500形登場」渋江義久(『鉄道ファン№277』所収/1984年 交友社)