▲関係者を招いて7月19日に実施された試乗会。鬼怒川温泉駅で出発時刻を待つ試乗列車はC11 207+ヨ8634+スハフ14 5+オハ14 1+スハフ14 1+DE10 1099の組成であった。左手後方に見えるのは転車台。 東武鉄道では、日光・鬼怒川地区の観光用蒸気機関車牽引列車〈SL「大樹」〉の運転開始を8月10日に控えているが、昨日7月19日、報道関係者などを招いて試乗会が実施された。〈SL「大樹」〉はJR北海道より借り受けたC11 207を使用して元JR四国の14系3輌、後補機に元JR東日本DE10 1099、そして編成中に元JR貨物のヨ8634を挟んだ組成で、東武鬼怒川線下今市~鬼怒川温泉間にて土休日を中心に3往復運転される予定である。 車内では、観光アテンダントによる記念乗車証の配布やオリジナルグッズの車内販売などが予定されている。また下今市では、駅構内に「SL展示館」と「転車台広場」が整備され、間近に〈SL「大樹」〉を見学することも可能となる。 〈SL「大樹」〉の停車駅は、下今市・東武ワールドスクウェア(7月22日開業予定)・鬼怒川温泉の各駅となっている。乗車時間片道約35分間の小旅行を楽しむには座席指定券の購入が必要で、大人750円・小児380円(運転区間内一律料金/別途運賃が必要)である。指定券は、東武線各駅(押上・寄居・越生および駅員無配置駅は除く)と東武トップツアーズ・主要旅行会社で購入が可能だ。text & photo:RM取材協力:東武鉄道株式会社▲下今市SL機関庫を背後に、転車台広場横で構内入換を行うC11 207。転車台は長門市駅で使用されていたもの。転車台広場は7月23日開業予定で、運転日は8:00~19:00、運転日以外は10:00~16:30の開館。入場には乗車券または下今市入場券が必要。ただし8月9日10:00から8月10日15:00までは閉鎖となる。▲鬼怒川温泉の駅前には転車台が設置されており、運転日は道路上から見学が可能である。この転車台は三次駅で使用されていたもの。▲後補機や入換には元JR東日本のDE10 1099が使用される。同機は譲渡前、大宮総合車両センター構内の入換などに使用されていた機関車で、フロントデッキの手すりが増設されているのが外観上の特徴。また、煙突横のスピーカーの撤去やATS車上子の取替、MR管ホースの設置などの変化が読み取れる。▲14系の客室内は青色モケットを使用した簡易リクライニングシートで、懐かしい「汽車旅」が楽しめるだろう。アテンダントによるサービスも行われる。▲下今市構内に新設された「SL展示館」では、東武鉄道ゆかりの蒸気機関車などの写真を鑑賞することができるほか、蒸機の仕組みなどを学ぶこともできる。転車台広場と同じく7月23日オープンだが、8月10日は13:00以降の開館となる。●東武鉄道 ウェブサイト