text & photo:鉄道ホビダス編集部
2023年7月15日運行開始予定となっている新型東武特急「N100系」ですが、この度名称が「スペーシアX」となることが発表されました。その名称発表会でスペーシアXの車内シート、及びインテリアのモックアップも同時に公開されました。今回は鉄道ホビダス編集部がそこへ潜入!ひと足早く「N100系 スペーシアX」の雰囲気を味わってきました!
↓初公開となった車内シートの様子はこちら!↓
■「X」とは?
新愛称となる「スペーシアX」の「X」は、新型車両による旅体験(Experience)を表す「X」と、乗客に提供するさまざまな価値(Excellent、Extra、Excitingなど)を表す「X」に加え、文化や人々が交わり(cross=「X」)縁を作る、未知(X)の可能性を秘めた存在であることなど、現行スペーシアの正統進化を端的に表したものとして名付けられました。
新型車両となるN100系ですが、こちらのデザインも現行100系スペーシアの形状をアップデート。流線型を持つフラッグシップに相応しいエクステリアデザインを持っています。窓廻りも独特な形状となっている上に、江戸文化の組子や竹編み細工を現代風にアレンジした窓枠を持つなど、斬新なものとなっています。
■気になる車内は?
スペーシアXでは、各号車ごとにそれぞれの旅や移動のニーズに合わせた、多種多様なシートが用意されています。まず目玉となる両先頭車ですが、1号車は「コックピットラウンジ」は、前面展望が望める空間に4人・2人・1人がけのソファーを用意しており、さらにはカフェカウンターも設置。ここでは日光にゆかりのあるビールとコーヒーを看板商品とし、乗った時から日光らしい味覚や組み合わせで出迎えてくれます。
▲コックピットスイート
6号車のコックピットスイートは、スペーシアX最上級のシートで、前面展望の他、個室内は11平方メートルと、私鉄特急最大の空間に7名まで利用ができます。まさしく「走るスイートルーム」と言えるでしょう。
▲スタンダードシート
さらに6号車にはスペーシアの伝統ともいえる「コンパートメント」を設置。もちろん現行スペーシアから大幅なアップデートがなされており、居住性が高まっているそうです。5号車には半個室となるボックスシートを配置。向かい合う2シート配置になっており、程よく遮られたパーティションで車窓を楽しむことができます。
▲ボックスシート
▲プレミアムシート
2号車はプレミアムシートとなっており、2列+1列のゆったりした座席配置が特徴です。また、バックシェル式リクライニングを採用し、後ろの人の空間を邪魔することなくリクライニングをすることが可能となっています。3・4・5号車はスタンダードシートで、前方テーブルの他に肘掛けにも小テーブルを設置。窓はシート1列に対して1つの小窓としています。
今回、コックピットスイート、ボックスシート、スタンダードシート、プレミアムシートの4種のシートの実物が展示されました。シートは全体的にゆったりしており、特にリクライニング時の快適性が格段に上がっており、背面だけでなく座面も動く方式で、長時間座っていても疲れない工夫が各シートに見られました。
↓初公開となった車内シートの様子はこちら!↓
■運行と料金の詳細は?
N100系の導入本数は現在4本を予定しており、運行は毎日2〜4往復程度、停車駅は浅草、とうきょうスカイツリー、北千住、春日部、栃木、新鹿沼、下今市、東武日光、東武ワールドスクウェア、鬼怒川温泉となっています。
料金体系は特急料金と特別座席料金と分かれており、スタンダードシートとプレミアムシートは特急料金のみで利用可能(スタンダードシート:1,940円・プレミアムシート:2,520円)。それ以外のシートはスタンダードシート特急料金に加え、それぞれ設定された特別座席料金(コックピットラウンジ1人用:200円/2人用:400円/4人用:800円・ボックスシート:400円/室・コンパートメント:6,040円/室・コックピットスイート:12,180円/室)が必要となっています。
東武特急の新たな顔として来年7月にデビューすることとなったN100系「スペーシアX」。斬新な外観と快適な内装で、デビューが待ち遠しい、そんな車両・列車に思えました。