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週にたった1日だけ稼働!?乗車難易度高のケーブルカーは現役最古の老兵だった

2026.08.08NEW

text & photo:諸富光法

 奈良県にある近鉄生駒ケーブル。近鉄生駒駅を起点に、生駒山上遊園地最寄りの山上駅を結ぶ、宝山寺線と山上線を有する路線です。このうち、宝山寺線は全国的に珍しい2線並行のケーブルカーとして有名で、犬と猫をあしらったユーモラスなスタイルが人気です。これらの車両はそれぞれ「ブル」と「ミケ」という愛称が付けられており、かわいらしく楽しいキャラクター車両が山上遊園地へといざないます。他方、並走するもう一方のケーブルカーは何とも古風でノスタルジーな装い。それもそのはずで、1953年製の現役最古の車両です。赤基調の「すずらん」と青基調の「白樺」の2両で運行され、ブル・ミケとの対比が同ケーブルカーの魅力の一つとなっています。

▲宝山寺駅で並ぶ白樺とミケ。あなたはどっち派?

今回の記事の写真はコチラ↓

 さて、この宝山寺線。訪れて見ると、2線あるにもかかわらず、稼働しているのはいつもブルとミケばかりであることに気付きます。筆者が過去数回訪れた際、いずれもブルとミケのみが運行されており、古い方の車両はずっと停車中、もしくは試運転をしている姿しか見ませんでした。せっかく2線あるだから古い方にも乗りたい!…ということで駅員さんに尋ねたところ、山上遊園地が休みである木曜のみ運行されているとのこと。つまり週1日しか稼働していないのです。

 ▲宝山寺駅で接続する山上線。いかにも遊園地へのアクセス路線らしい出で立ちだ。

 近鉄生駒ケーブルは山上遊園地へのアクセスを意識しており、ブル・ミケのほか山上線でも遊園地の乗り物らしい姿の「ドレミ号」「スイート号」が運行されています。したがって休園日はブル・ミケである必要がないということでしょう。また同時に、ずずらん・白樺は古い車両ということもあって、負担を軽くすべく意識的に稼働を減らしているようにも思えます。

▲老体に鞭打って宝山寺駅に駆け上がって来るすずらん。

 というわけで、後日木曜日に再訪問。すると見事にすずらん・白樺が運行していました。初夏に訪れたこともあって、車内は窓全開で扇風機が稼働中。非冷房の車両を味わう機会も減った今では、どこか懐かしさを感じさせてくれます。一般の鉄道車両も国鉄型が風前の灯となるなか、懐かしさをケーブルカーに求めるのもまた一興です。

▲扇風機のついたレトロな内装がどこな懐かしさを感じる。生駒ケーブルは踏切があるのも特徴で、窓越しに通過する様子を眺めるのも楽しい。

 「木曜が山上遊園地の休園日じゃ、乗っても意味ないじゃないか!」と言うなかれ。沿線の見どころは山上遊園地だけではありません。宝山寺(寶山寺)へ訪れるのに利用してもいいでしょう。

 また、すずらん・白樺は基本的に木曜日に運行されていますが、ブル・ミケのメンテナンス等でそれ以外の日でも稼働している場合があるようです。ぜひ古風な車両に揺られて宝山寺を訪れてはいかがでしょうか。

▲遊園地が閉園していても宝山寺がある。宝山寺の参道は趣があり、お店も並んでいるので充実した時間を過ごすことができるだろう。なお、山上線の梅屋敷駅からもアクセスか可能だ。

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