text:RM photo:松沼 猛
取材日:’26.7.8 場所:大井車両基地
取材協力:東海旅客鉄道
東海道・山陽新幹線の60年を超える歴史の中で、初めて「グリーン車」を超える最高峰のシート(座席)として「Supreme Class(スプリームクラス)」が2027年10月より導入されます。早くも実車が完成しており、その一端をさっそくご覧に入れましょう。

▲2人用Cabinの室内全景。
●Supreme Class Cabin
Supreme Classには、個室タイプの「Cabin(キャビン)」と半個室タイプの「Seat(シート)」があり、今回公開されたのは「Cabin」のみ。しかしこのキャビンにも、1人用と2人用の2種類があります。まずは、7号車に1室のみ設置される2人用から見ていきましょう。7号車はグリーン車ではない普通座席車ですが、デッキ外側に元々業務用室があり、車内販売廃止となって空いたスペースを活用しているようです。今回取材の編成はもちろん新製時からこのSupreme Classとして登場しています。
密閉可能な扉が設置されており、入室時には交通系ICカードやQRコードで解錠する方式。オートロック機能も備えられています。室内に入ると、左手に革張りの座席、右手にソファがあり、つまり2人用といっても同じ座席が2つあるわけではないことに注意です。構造上シートの回転はせず、座席が博多向き、ソファが東京向きの固定となっています。座席はリクライニングだけでなくランバーサポートやオットマンも電動で調節可能で、その操作は備えられているタブレットを通じて直感的に行えるようです。リクライニング角度は実に130度、さすが選ばれた方向けの空間と言えるでしょうか。座席右手にちょっとしたテーブルがあり、その下部はスーツケースを収納可能なスペースとなっています。ソファの方は大きめのクッションが2つ付属しており、ゆったり自由な姿勢で腰掛けることが可能です。
ところでN700Sと言えば、グリーン車(8・9・10号車)にフルアクティブサスペンションを装備していることが特徴ですが、今回7号車にSupreme Classが設置されるにあたり、フルアクティブサスが追加で装備されることになっています。完全に余談ですが、7号車の普通座席が乗り得(乗り心地の面で)になるかもしれません。

▲1人用Cabinの室内全景。テーブルを展開したところ。
次に、10号車に設置される1人用Cabinを見てみましょう。10号車は元々グリーン車ですが、やはり元は業務用室であった最車端部に1人用Cabinを1室、そしてまだ未完成ですがSeatが隣接して6席分設置されることになっています。
1人用Cabinは、側窓が2枚という点では2人用と同じですが、若干狭めとなっており、座席の対面側は壁となっています。座席自体は2人用と同じ仕様で、1人で利用することを考えればやはり極上の空間となっていると言えましょう。ちなみに座席の回転ができないことは2人用と同じで、こちらは東京向きとなっています。

▲備えられたタブレットでは座席・空調・照明の調整、シートスピーカーと手持ちのデバイスとの接続、走行位置表示、飲み物の注文などが行えます。
Supreme Classならではの車内サービスも気になるところですが、まず無料のウェルカムサービスとして飲み物(コーヒー、緑茶、アルコールなど各種)、お菓子(沿線にゆかりのあるもの)が提供されます。また、現在グリーン車で利用できるモバイルオーダーサービスが、備え付けタブレットから同様に利用できることはもちろん、季節を感じるSupreme Class限定商品も今後順次用意されるとのこと。リピーターの方にとっても楽しみが絶えないことになるでしょう。

▲提供される飲み物やお菓子。
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さてこのSupreme Class Cabin、現在も新製が続いているN700Sでは直近の新造車から設置が開始されているほか、既存車も遡って改造を受けることになっています(具体的にはN700Sの2次車以降〔JR西日本車も含む〕が改造対象)。営業開始は2026年10月1日、そしてSeatの方は2027年度中にサービス開始の計画で、2028年度までに全体の3割の編成がSupreme Class設置となります。
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画像提供:JR東海


