text & photo:RM 取材日:’23.2.11
取材協力(対策本部設置ミーティング):西日本旅客鉄道
JR西日本では、大阪駅うめきたエリア 開業に向けた線路切換工事を2023年2月11日(土)夜間~13日(月)早朝まで行います。これが完成しますと、大阪駅からほど近い西梅田一番踏切は廃止となり、大都市の中で交通のネックとなっていた場所が解消されることになります。
それは喜ばしいことですが、貨物線を利用して特急「はるか」「くろしお」が大阪駅に停まらずにその横をかすめて走っていた…という大変ユニークな運転形態も見納めということ。その最後の日、取材の片手間に現地を覗いてきました。
▲梅田エリアで盛んに建設中のビル群をバックに、西梅田一番踏切を行く関西空港行きの「はるか」。
▲上写真と反対側から見た、京都行の「はるか」。非常に複雑な交差点の中にある踏切で、これが解消されることの効果は大きいと思われます。
踏切の周りにはカメラを持った方が20名ほどでしょうか、やはり集まっておりました。恐らくレイル・ファンだけでなく地元の風景を記録したいという写真ファンの方もおられたようです。
▲踏切から新大阪方を見たところ。
▲踏切から福島方を見たところ。
つづいて徒歩数分で梅田貨物線沿いにある梅田スカイビルの空中庭園展望台から俯瞰を試みました。戻ってきた海外からの観光客の方で大混雑でしたが、なんとか日没前後の時間に撮れたのが下の写真です。
▲阪急の三複線と「はるか」が一枚の構図に収まるのも今日が最後。手前に見える阪急電車は神戸線。
▲完全に日没後になってしまいましたが、「くろしお」が西梅田一番踏切を行く姿です。
さて工事は11日終電後からの開始となりますが、その対策本部設置のミーティングが当日20時より某所にて開かれ、その模様が報道公開されました。
▲左手に責任者的立場の方、右手の現場代表者の方、総計150名ほどが集まって点呼や連絡事項の交換を行います。
3日間の工事には述べ1,500名が従事することになりますが、このミーティングには代表者約150名が参加。各部署ごとに現時点までの進行に問題がないか、従事者の健康に問題がないかなどを報告します(当然問題はありませんでした)。
▲選ばれた代表者の方が簡潔に連絡事項を報告。皆さんタブレットを持って常に最新の情報を共有しあっているようです。
▲今回の工事の代表者として、JR西日本大阪工事事務所の石原利信所長が囲み取材に応じてくださいました。
石原さんによれば、工事中は沿線の方、利用者の方にご迷惑をお掛けするが、ご理解・ご協力をいただきたいとのこと。安全と進行には万全を期し、例えば重機に故障などが生じた際もバックアップ機を迅速に手配できるようにしてあるなど、あらゆる不具合を想定して工程を計画している…というコメントがありました。
なお、地下区間の大部分は既に完成しており、今回の工事は地上から地下に入るところの線路を従来の線路から切り換えるというもの。切り換えられる地上区間は実は既に仮設の路盤に換えられており、3日間の工事で一気に地下へのスロープに置き換わることになっています。
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2月12日、この区間を走る列車はありません。「はるか」は全運休となり、「くろしお」は全列車天王寺始発となります。また貨物列車も当日は当該区間が運休となります。
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画像:JR西日本プレスリリースより