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「ペンなの? 鉄道模型なの?」話題の“あれ”の開発秘話を聞いてみました!

2022.12.10

パッと見は2両編成の鉄道模型なのだが…。

写真はこちら!

 コロナ禍で2度の中止を経て、久々に開催された東京おもちゃショーでこの商品を見かけたのは6月のことでした。Nゲージのオーバルレールをすいすいと走るN700Sに「入門用の鉄道模型でも出るのかな」という第一印象を抱きつつ、担当者に声をかけると「おもしろいでしょ? ちょっと触ってみてくださいよ」との言葉。

 「Nゲージより少し小さいか?」と思いながら観察していると、ノーズ部分に意味深なラインが入っています。思い切って外してみると、そこにはなんとペン先が! 軽快に走っていた“あれ”はボールペンだったのです。

 当時は参考出品でしたが、その後発売になったということで、購入して遊んでみたのですが、どうにも「なぜペンと鉄道模型をドッキング⁉」という疑問のなかをぐるぐる。そこでトイコーの開発担当である山本さんに聞いてみることにしました。

・この企画はどうやって生まれたんですか?

 子どもの頃、筆箱のペンを電車に見立てたことがある方もいると思いますが、「いまの技術ならその具現化が可能では?」と考えたのがキッカケです。文具のように手軽に持ち運べる最小の電車があったらと。子どもの妄想をカタチにした感じですね。

 当初のコンセプトは筆箱に入り、ペン立てに挿しておける走る電車です。これまでも電車を模したペンや玩具はありましたが、電動で走る最小クラスの電車で、しかもペン機能を備えるというのは、ありそうでなかったのではと思います。

 

・開発期間はどのくらいでしたか?

 トータルで1年くらいでしょうか。

 

・開発時の苦労などあれば教えてください。

 実は、サイズは当初の計画よりも大きくなりました。ボタン電池を使用すれば問題は解決できましたが、お子様が触れることも考慮し、安全性や入手性から単4乾電池に変更した結果です。

 必要な機能を持たせた上で可能な限り小さくしたため、それがすべての面で足枷となり大変苦労しました。特に連結部分は、結合・解除・牽引・形状保持・キャップの受けなどの機能が集中したため気を使いましたね。

  さらに追い打ちをかけたのは、「このサイズならNゲージのレールの上走れるのでは?」と気付いてしまった事です(笑)。

 もともとペントレインは卓上や床を電動で走らせて遊ぶのが基本のため、そのまま落ちたり、壁に当たってしまいますが、曲線を用いたレールの上なら連続して走らせることができます。そこでNゲージのレールでも走れる機能を追加したところ、まったく異なる設計が必要となりました。

・ボールペンにもこだわりがあるそうですね?

 「インクが切れたら終わり」のオマケではなく、長く使えるものを目指しました。実用に耐える使い心地を検証し、市販の替え芯を入手すればずっと使えるものとしています。特にボールペン車だけにして、反対側にキャップを付けた状態が最も書きやすいとご好評をいただいております。

 

・どういう人にこのペントレインを楽しんでほしいですか?

 レール玩具を卒業したお子様からガジェット好きな大人の方まで、幅広い層にアピールできると考えております。

 ご覧の通りガッツリ身構えて遊ぶ商品ではありません。「ペンを買ったら走っちゃいました!」みたいなノリの商品でもありますし、文房具としてもしっかり活躍できるので、ギフトにも向いているかと思います。

 

・「どこで買えるの?」という声も耳にしますね?

 主に玩具店、インターネット通販でお買い求めいただけます。「文房具売り場に置いてもいいよ!」という担当さんがいたら、ぜひお願いします!

 

・今後の展望を教えてください。

新幹線はもちろんのこと、そのほかの種類の車両もラインナップしていきたいですね。

 今回お話を聞いたトイコーは、「サウンドトレイン」や建機の乗用玩具といったおもちゃを手掛ける玩具メーカーです。幼児向け玩具は求められる安全性のレベルが高いだけに、その要件を満たしたうえで、乗り物の楽しさを盛り込むために、様々な工夫をしていることが商品からもうかがえます。

「気付いてしまった!」ことを、何とか実現しようとする開発者魂が感じられる「走る!書ける!ペントレインN700S新幹線」。筆箱にそっと忍ばせたり、オフィスのデスクにさりげなく飾ったり、時にはおもむろにレールを取り出して走らせたりと、子ども心を思い出しながら楽しんでみてはいかがでしょうか。

「ペントレインN700S新幹線」のHP

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