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特集・コラム

車内で非常事態が起こったら…? 東京メトロ、非常用設備の案内をわかりやすくします

2022.08.15

text & photo:RM
取材日:’22.8.15 取材場所:東京メトロ総合研修訓練センター(新木場)
取材協力:東京メトロ

 昨今、鉄道車両内での事故や事件が増えている印象があり、いざ不測の事態が発生した時にどうしよう…?という不安を抱えている利用者もおられることでしょう。東京メトロでは、これまでも駅構内や車内で緊急事態が発生した際に備え、巡回・警備を強化するとともに、車内セキュリティカメラの全車両への設置を進めるなど、乗客の安全を第一に対策に取り組んできました。

 そしてこの度、全9路線の車内ディスプレイ(搭載車両のみ)などで車内緊急時における非常用設備の使用方法等に関する案内映像の放映を開始することになりました。本日は新木場の総合研修訓練センターにて、その案内映像の視聴と、緊急時対応を実際に体験してみるという報道公開がなされました。

(1) 車内ディスプレイにおける案内映像
 通常、車内広告を掲出している枠内に、一定間隔で非常用設備の使用方法などが放映されます。本日8月15日より既に開始済です。

▲非常用ドアコックの取り扱い方の説明。

▲乗務員と連絡を取るための非常通報器の説明。

▲避難時にホームドアを車両側から開けるための非常開ボタンの説明。

(2) 非常用ドアコック
 緊急事態発生時、ドア上部に設置されている非常用ドアコックを手前に引くことで、ドアを手動で開けられるようになります。

▲ドア上部、モニター横に設置されているドアコックの蓋。

▲この蓋にはロックは掛かっておらず、手で開けることができます。

▲扉を開けると、ドアコックの本体が現れます。赤いレバーが操作するべきコック。

▲このコックを手前に90度回します。

▲そうするとドアを手動で開けることができます。

【注意事項】
・走行中は操作しないでください。
・線路内への避難は大変危険なため、操作は係員の指示に従ってください。
・必要なく操作した場合、鉄道営業法により罰せられる場合があります。
・銀座線・丸ノ内線の車内には表示がありません。第三軌条方式のため、車外に出ると感電の危険があります。

(3) 非常通報器
 列車内において、緊急通報が必要になった際に、係員へ通報し、直接通話することができます。緊急事態発生時、直ちにボタンを押してください。

▲壁面に設置された非常通報装置。普段はランプは消えています。

▲非常時は、ためらわずにボタンを押すことが推奨されています。ボタンには普段はアクリルカバーが被せてあるため、力を入れて押し破る感じで押すように、とのこと。

▲係員と通話できる状態になったら、マイクに向かって話をします。

▲乗務員側の対応の様子。 

(4) ホームドア非常開ボタン
 列車が停止し、車両ドアが開いた後、ホームドアが開いていない場合があります。この時、ホームドアの車両側にある非常開ボタンを押すことで、ドアが開き、安全にホームに避難することができます。くれぐれも、緊急時以外は操作しないでください。

▲電車車内側から見たホームドアには、このようなボタンが設置されています。

▲列車が停止しているにも関わらず、ホームドアが開いていない場合は、このボタンを押すと…

▲ホームドアが開いて、駅ホームへと非難することができます。 

 東京メトロでは、今後もより安全で安心できる輸送サービスを提供していくとのことです。

東京メトロプレスリリース

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