テーブルに乗るサイズに凝縮された世界の中を、鉄道車両が走る。
リアルなものになると、まるで自分がその世界に入り込んだような錯覚すら覚えることがある鉄道ジオラマに、未体験ながらも憧れを持っている方はたくさんいるのではないでしょうか。とは言え、初めて見た際の印象は強く残るのが常であり、「さすがにあんなすごいの作れないよな」と感じることが多いのかもしれません。
しかし、どんなサイズ、どんな内容でも成立してしまうのも鉄道ジオラマの魅力のひとつ。ここでは「まずは小さな土台から」「表情を作る植物表現」「100円ショップの材料で作る」などなど、ジオラマの作り方をいくつかのステップに分けて紹介します。
猛暑が続くこの夏、涼しいお部屋でゆっくりじっくり楽しんでみてはいかがでしょうか?
・そもそもジオラマって、どうやって楽しめばいい?
先ほど「どんな内容でも成立する」と言いましたが、ジオラマ(情景作品)でどう楽しむかによっても作り方は様々。鑑賞を目的として小さなスペースに情景の一部を再現する「ディスプレイ用ジオラマ」、情景の中で車両の走行を楽しむ「レイアウト」、また最近では写真映えや動画映えする情景を作る人も増えています。他者に発信する・しないは別にしても、自分なりの“映えポイント”を意識すると、完成後の満足度も高まるでしょう。
左は観賞用、右が走行用です。サイズはもちろんこと、再現すべきポイントもけっこう変わります。
詳しくはこちらをご覧ください。
「はじめてでも安心! まずは始めよう ジオラマ工作の楽しみ方」
・「表現方法」で変わる完成度
作りたい情景が決まったら、まずはコンパクトなジオラマで表現方法の練習をしてみましょう。作りたい場面によっても変わりますが、木や草といった「緑」の表現、線路わきのバラストのまき方、変化に富んだ「水」の表現など、最初は見よう見まねでチャレンジすることになりますので、いきなり広い面積にしてしまうと挫折の原因にもなりかねません。素材や表現方法も様々なので、小さいスペースでいろいろ試してみるといいでしょう。
各表現方法のポイントはこちらにまとめてあります。
特集・コラム「鉄道模型をはじめてみよう!」
・“100均グッズ”の侮れない実力
訪れるたびに「こんなものまで100円!?」と驚かされる100円ショップ。かつては園芸やアクアリウム系用品をジオラマ用に使うのが主流でしたが、近年では「ジオラマ用」と銘打った商品も登場し、土台やケース、接着用ボンドまで、「そろわないのは車両とレールだけ!?」とも思える品ぞろえです。
特に練習や新しいアイデアを試すなら、コストはおさえたいもの。100円ショップを上手に活用して、“コスパの良さ”にこだわったジオラマ作りというのも、新しい楽しみ方のひとつなのかもしれませんね。
材料選びや工作方法をまとめてあります!
「100均素材だけで鉄道模型のNゲージジオラマ製作に挑戦!」はこちら