text & photo:RM
取材日:’22.8.6 場所:東急電鉄 長津田検車区
取材協力:東急電鉄
東急電鉄では、2023年3月予定の東急新横浜線開業までに目黒線全26編成を現状の6両から8両編成化(しかも全編成、相鉄乗入れ可能)するとアナウンスしていましたが、この度、最多数派の3000系用の増結車について報道公開されました。
▲旧6両編成に2両を挿入し、新4・5号車となります。手前の在来車と、車体各部の様式が異なることにも注目。
3000系は、目黒線の地下鉄南北線・三田線との相互直通運転開始に備え、1999~2001年にかけて6両編成13本が製造された系列。今回、実に21年ぶりに増備が行われたことになります。前述の通り、目黒線用の電車は26編成(3000系、5080系、3020系合わせて)在籍しますが、そのちょうど半数という多数派となっています。
▲今から見ると幾分クラシカルにも感じる3000系の先頭部。
興味深いのは、その21年間の間に後続系列が2系列も登場していること。当然、在来車と同じ設計で今さら製造するわけはない…しかしそうすると編成の中では不揃いが生じることになります。
▲左手が新製の増備車、右手が在来車。車端部の窓の大きさ・位置、それに雨どいの高さなどが大きく異なっていることが分かります。
▲4号車(付随車)3401号(写真左手が5号車=新製車)。
▲5号車(1M電動車)3501号(写真左手が6号車=在来車)。
車内アコモデーションは21年分の進化を強く感じさせるところで、木目調の床や、在来車の赤系に替えて緑色系のシートモケット、袖仕切りの形状やロングシート間に立つスタンションポールの本数(1→2本)などが目につきます。
▲新製車の車内。近年見慣れた感じのする様式。
▲在来車の車内。この機に、全扉上に2画面の情報表示装置が設置されています。
▲新製車(4号車)車端のフリースペース部。
▲5号車床下に設置されているVVVF主制御器。
さて、今回中間に2両を挿入した編成はトップナンバーの3001Fなのですが、この編成には元々3401・3501という、今回の新製車と同じナンバーの車両が含まれておりました。当然改番が前提での付番なのですが、現状では在来車6両は番号の貼り換えが行われておりません。3000系は元々車番で号車を示す概念の無かった時期の系列でしたが、今回の改番ではその考え方に改められるものと見られており、現在1号車の3001号は3101号に、そして逆に今まで6号車だった3101号は8号車を示す3801号に、他車もこのルールに準じてそれぞれ改番されるようです。その暁には編成を東急式には「3101F」と呼ぶべきことになりましょう。
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