text・製作写真:上石知足(RMM)
(写真:羽田 洋)
「ジオラマ製作、ちょっと敷居が高いなあ」と思って長年やりたくてもやってない方、多いのではないでしょうか?確かに一昔前までは特殊なテクニックが多く難しい側面がありました。ですが現在では慣れない人でも簡単に作れる素材やパーツが揃ってきました。今回はそんな便利な素材を使って「切る」「塗る」「貼る」という3ステップで手のひらサイズのジオラマ製作にジオラマ製作初心者の筆者がチャレンジしてみました!
■KATOの「ミニジオラマベース」を土台にジオラマにチャレンジ!
▲こちらが今回ベースとしたKATOの「ミニジオラマベース曲線線路R183」。組み立てるだけで簡単にしっかりしたベースができる。スチレンボード等も付属しており、地形製作に必要最低限なものが簡単に揃うセット。
▲今回使う予定で買ったジオラマ用情景素材。これらの他にストラクチャーとしてジオコレの踏切とバス停なども用意した。
今回用意したものはKATOの「ミニジオラマベース曲線線路R183」の他に、「ミニネイチャーシリーズ」などのシートタイプの草地素材、各種完成品の樹木などを揃えました。またこれに加えてチューブタイプで細かいところにも塗りやすい「タミヤクラフトボンド」や塗るだけで地面の下地が完成する「タミヤ 情景テクスチャーペイント(ダークアース)」、100均の紙粘土や厚紙などを用意しました。
■ベースを組み立てていざ地面製作!
まずはベースとなる「ミニジオラマベース」を付属の説明書の手順通りに組み立てます。接着には「タミヤクラフトボンド」を使用しましたが、15分くらいで乾燥して強度が出る上に、チューブタイプで必要以上に接着剤が出ることもないので、ベタベタになることもなく簡単で綺麗に組めました。
嵩上げのためのスチレンボードはセットに付属しており、土台はこれをカットして作っていきました。これの接着は「スチロールのり」で貼り付けます。コツとしては塗った後に接着面をペタペタと上下に動かして糸を引かせることで、より接着強度が増すようになっています。以下で大まかな手順をご紹介します。
■地面を「土っぽく」していく。
紙粘土の地肌状態から、いよいよ「地面っぽい」表現をしていきます。今回はタミヤの「情景テクスチャーペイント」ダークアースを主に、レール廻りのみGSIクレオス アクリジョン ダークアース(N-72)を使いました。これを「下地処理」と割り切り、ここからさらにパウダー素材などを用いて土の地面に表情を付けると一層リアルになります。今回は「切って塗って貼る」だけという作業にこだわったため、省略しました。
■ジオラマに彩を加えよう!
ここからは情景素材・パーツ類をそれぞれタミヤのクラフトボンドで順に貼り付けていきます。草系の素材はどれもボンドで貼り付ければOKなもののみを使用し、簡易的に緑の風景を再現することにしました。また踏切の警標や柵、バス停などはジオコレ製品を使用しています。
■完成!!
▲こちらが完成したもの。簡易的な工作でもジオラマは製作できる。(写真 2枚とも:羽田 洋)
今回はなるべく単純な作業で完成を目指しました。レベルの高いものとなるとやはり特殊な技術や知識が必要になることもありますが、同時に今はさまざまな素材が手に入る時代でもあるので、工夫次第で簡単にジオラマ製作にチャレンジすることができます。今、作るかどうか考えている方がいたら、まずは小さい手のひらサイズのものから挑戦してみるのはいかがでしょうか?