特集・コラム

JR西日本、総合検測車DEC741形、報道公開!

2021.10.27

text & photo:RM
取材日:’21.10.22 場所:近畿車輛株式会社 本社
取材協力:西日本旅客鉄道

 JR西日本では、在来線での電気設備・線路設備の検査を車上化することを目的に「総合検測車」DEC741形を導入。10月22日、製造元の近畿車輛にて報道公開となった。

▲DEC741-1側から見た編成写真。

▲DEC741-1の側面・屋上には多数のカメラ・照明類が搭載されている。

▲「電気設備撮像装置」のアップ。

▲上から見た、「電気設備撮像装置」。P:JR西日本提供

 DEC741-1+DEC741-101の2両編成で、1番の方に新規開発の「電気設備撮像装置」を搭載。これは屋根上および側方を50台のカメラで一度に撮影するもの。撮影対象は沿線の設備、すなわち電柱、信号機、ガイシなどである。車体の側面から屋上にかけて、白い筐体に収められたカメラおよび照明器具が多数取り付けられ、非常に特徴ある外観となっている。

▲DEC741-101。屋上後方には検測用パンタグラフも搭載されている。

▲「電気設備測定装置」は架線の高低差、離れなどを4台のカメラで撮影・測定する。

▲上から見た「電気設備測定装置」。P:JR西日本提供

▲DEC741-1車内に設置された、「電気設備撮像装置」と「電気設備測定装置」を制御するパソコン類。

(当日配布の資料より)

 一方101番の方には「電気設備測定装置」を搭載。これは、4台のカメラで架線周りを撮影・測定するものである。2両にまたがって搭載された「電気設備撮像装置」と「電気設備測定装置」、さらにそれらが撮影した画像を解析する「画像解析装置」を総称して「電気設備診断システム」が構築されており、AI技術によって良否判定を行うことで、現地での目視検査を減らすことが可能になる。これが「車上化」の目指すところで、2021年11月から試験運用を開始、2025年度からの実用化を目指しているとのこと。

▲DEC741-101の架線検測装置。

▲DEC741-101の床下車端部に設置された位置検知装置。

 この他に、1番の方に「線路設備診断システム」(現状は未搭載)、101番の方に「架線検測装置」が搭載される。後者は先般引退となったクモヤ443系から移設されたもので、検測用パンタグラフを備え、これでトロリ線の摩耗を検測する。

▲非貫通・折妻の前面。灯火類はJR西日本の近年の各系列との類似性を感じる。

▲DEC741-1のWDT71台車。本車は前後台車とも駆動台車で、-101は付随車となる。

 検測設備以外の、車両としてのメカも興味深い。「DEC」という形式名が示すところは電気式気動車で、1番が動力車、101番が付随車となっている。ただし走行用エンジンおよび発電機は1番・101番の両方に搭載されており、これで1番の前後台車を駆動する電力を発生させる。さらに1番の車内には検測のための発電用エンジンも搭載されているため、2両編成で3基のエンジンが搭載されていることになる。

▲DEC741-101の側面中央部に描かれたシンボルマーク。

 車体は鋼製の21m級で、前面は非貫通。車体色は青と黄色の塗り分けで、これは国鉄時代から事業用直流電車・気動車に適用されてきたおなじみのカラーの踏襲とも言えるだろう。

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